岩手旅行(第2日目)

今日は、世界遺産に登録された平泉の中尊寺周辺を見学してから帰宅する予定。

昨日の雨は朝方までパラついていたが、朝風呂&朝食を済ませているうちにほとんど上がってしまい、妻の運転するレンタカーに乗って平泉へと向かう。朝が遅かったので中尊寺に着いたのは10時半頃になってしまったが、町営駐車場にはまだいくらかスペースが残っていたようであり、そこに車を駐めて徒歩で月見坂を上がっていく。

初めて訪れる娘のガイド役を買って出たいところだが、俺がここを訪れたのは30年以上昔のことであり、当時の記憶はほとんど残っていない。それは妻も同様らしく、「こんなに歩いたかしら」と話しながらようやく本堂に到着。なかなか立派な伽藍ではあるが、1909年に再建されたものということで有り難みはやや希薄かな。

本命の金色堂に入るためには讃衡蔵のところにある窓口で拝観券を購入する必要があり、そのまま進んでまずは讃衡蔵を見学。ここは中尊寺の宝物館であり、内部には平安後期の仏像や様々な美術品が多数展示されている。その後、いよいよ金色堂に向かうが、金ピカの仏像等は古いのか新しいのか直感的に判断することが出来ず、正直、もう少しハゲチョロにしておいたほうが有り難みが増すのではなかろうか。

これでノルマは一応達成であるが、せっかくなので経蔵~旧覆堂等を見学してから境内の一番奥にあるかんざん亭でスイーツを味わいながら一休み。その後、立派な能楽堂や往路でスルーしてしまった地蔵堂、弁慶堂等にお参りしながら駐車場まで戻ってくる。予定では次に義経堂に立ち寄ることにしていたが、中尊寺で予想以上にスタミナを消費してしまった故、そこはパスして毛越寺に向かう。

ここの見所は「仏の世界を地上に表現したと伝わる浄土庭園」であるが、ほとんどの伽藍は焼失したままになっており、往時の壮麗さをイメージするには相当の想像力が必要。礎石等は残っているので一つずつ再建していけば百年後には立派な観光資源になるだろうと考えながら池の周囲をのんびり散歩した。

さて、最後の目的地は妻からリクエストのあった厳美渓。名物の「かっこうだんご」には長い行列が出来ていたため途中で挫折してしまったが、本来の見所である渓谷美の方はなかなかのものであり、観賞後、冷房の効いたレストハウスで昼食を食べてしまえば今回の旅の予定はすべて終了。レンタカーを返却し、一本早い新幹線に乗って無事帰宅することが出来た。

ということで、個人的には宮沢賢治に対する興味が一段と強まったところが今回の岩手旅行の最大の収穫であり、(昨日も書いたとおり)今度は彼が愛したという岩手山を妻と一緒に歩いてみたい。全山紅葉で有名な栗駒山と一緒に歩けたら理想的なのだが、う~ん、山歩きばかりでは妻の了解を得るのがちょっと難しくなるかもしれません。