北鎌倉でのんびり

今日は、家族と一緒に神奈川県の北鎌倉周辺に行ってきた。

メインの目的は、来週から新学年が始まる娘をアパートまで送り届けることであるが、そのついでにちょっとした観光地を訪れるというのが最近の我が家の恒例になりつつあり、今回の目的地は北鎌倉。事前学習によると駐車場の確保が難しいとのことであったが、小雨交じりの曇り空というあいにくの天候が幸いしてか、無事、北鎌倉駅至近のコインパーキング(=駐車可能台数2台!)に車を止めることが出来た。

傘をさして最初の目的地である円覚寺へ向かうと、午前9時前という時間帯にもかかわらず、それなりの人出であり、ちょっと遅いかと危惧していた桜の方もまだまだ十分に見頃。仏殿に着いた頃には雨も上がっており、方丈前庭の百観音や国宝の洪鐘などをのんびりと見て回った。

次の名月院は“あじさい寺”として有名であるが、今が満開の桜もなかなか見事であり、堅苦しいイメージの円覚寺とは異なったお洒落でカジュアルな雰囲気に妻や娘も大満足の様子。アジサイはもとより、紅葉の時期も美しそうであり、今後も何度か訪れてみたいと思った。

さて、少々歩き疲れたので三日月堂花仙という甘味処に入って一休み。娘は楽しみにしていた“くずきり”を注文したが、ちょっぴり肌寒いくらいの状況を考慮すれば、本日の“おいしかったランキング”は鎌倉しるこ(俺)→白玉ぜんざい(妻)→くずきりの順だったように思う。

三番目の目的地は建長寺鎌倉五山の第一位ということで、非常にスケール感のあるお寺であり、三門や法堂、方丈といった伽藍はいずれもとても立派。法堂の中からは大勢のお坊さんが読経をあげる声が周囲に響き渡っており、奈良や京都の寺院とは違う、鎌倉仏教の力強さをひしひしと感じ取ることが出来た。

予定ではこの先も歩くつもりだったのだが、ちょうどバス停が目の前にあったので鶴岡八幡宮の前までバスで移動。その後、小町通りをブラブラ歩いていると「川喜多映画記念館」で開催されている“写真家 早田雄二の世界 〜華麗なる映画スターたち〜”なるポスターが目に入ったので、寄り道してみることに。

この写真家のことは知らなかったが、館内には原節子岸惠子香川京子といった昭和の大女優たちの若かりし頃のお写真が沢山展示されており、ボーッと見とれているだけでも十分に楽しい。たまたま公開されていた「旧川喜多邸別邸(旧和辻邸)」は、農家を改築したというなかなか立派な建物であり、ブルーノ・タウトにもこれくらいのお屋敷に住まわせてあげたかったなあ。

その後、コアンドルというフランス料理店で昼食をとり、鎌倉駅からJRを使って北鎌倉駅まで引き返す。本日、最後の目的地は“駆込寺”として知られる東慶寺であり、ここは何故か娘が一番楽しみにしていたところ。昔は男子禁制だったというこぢんまりとした山門はそれらしい雰囲気を醸し出しているものの、中に入ってみると駆込寺らしき形跡はあまり見当たらず、少々疲れていたこともあって早々に引き上げて来てしまった。

ということで、その後、娘をアパートまで送り届けてから無事帰宅。後日知ったことなのだが、東慶寺は、まもなく封切りになる大泉洋主演の映画「駆込み女と駆出し男」の舞台になっているそうであり、そうと知っていればもっと力を入れて見てくるんだったとちょっぴり後悔してしまいました。