岩手旅行(第1日目)

今日は、妻&娘と一緒に一泊二日の日程で岩手旅行に出発する日。

東京オリンピックとの関係で今年も祝日が変則的になっており、海の日、スポーツの日に土日を含めて今日から四連休。趣旨からすれば明日に迫った開会式をおとなしくTVで観ていれば良いのだろうが、多くの声を無視して強行されるオリンピックを素直に歓迎することは困難であり、代わりに昨年来我が家の恒例行事になりつつある東北旅行に出掛けることに決めていた。

さて、午前8時過ぎの新幹線を利用して10時半頃に新花巻駅に到着。娘のリクエストにお応えして最初の目的は“冷麺”であり、予約しておいたレンタカーに乗って「カフェレストランきゃびん」というお店に向かう。食事の注文は11時以降ということで、店内でコーヒー等を飲んで少し時間を潰してからわさび冷麺(俺)、風の冷麺(妻、つけ麺)、花巻冷麺(娘)を注文する。

俺が頼んだわさび冷麺はここの名物であり、大量のわさびが付いてくるのだが、お店の人の話では全部投入する必要はないそうであり、半分くらいスープに溶かし込んでから食べてみるとこれがなかなかの美味。妻&娘が注文した冷麺の味も上々ということで、まずは順調な旅のスタートを切ることができた。

今日の観光のメインは宮沢賢治記念館であり、それはちょっとした丘の上に建っている。展示内容は科学、芸術、宇宙、宗教、農の5分野に分かれていて、1896年生まれの賢治がハレー彗星(1910年)やアインシュタイン一般相対性理論(1918年)等に触発されて、科学や宇宙の分野に傾倒していった経緯がよく理解できるような展示になっている。

また、複製ではあるものの「雨ニモマケズ」の手帳を見ることが出来たのも大きな喜びであり、そこに記された彼の理想像は俺の想像するイエス・キリストのイメージにピッタリ。裕福な質・古着商の跡取りに生まれながら、37歳で亡くなるまで東北の貧農の救済に尽力したという彼の生き方にも強く共感できるところであり、今度、彼が信仰していたという日蓮宗についてもちょっと勉強してみようと思う。

退館後はレンタカーのキーを妻に託し、ポランの広場(南斜・日時計花壇)を見学しながら娘と一緒に丘の斜面を下りていく。道路沿いの駐車場で妻と合流すると、今度は少し疲れたという娘を車内に残して妻と一緒に二度目のポランの広場~イーハトーブ館。後者ではなかなか良く出来た「注文の多い料理店」のアニメを楽しむことが出来た。

次の「宮沢賢治童話村」は子供も楽しめる体験型の施設であり、少々物足りなくはあるものの、まあ、気晴らしにはちょうど良い。見学後、再びレンタカーに乗って羅須地人協会跡地~イギリス海岸を目指すが、残念ながら前者はコロナのために閉鎖中で車を止めることも出来ない。後者も「北上川水系のダム整備による河川管理が進み、水位が下がらなくなったため、泥岩層を見ることが難しくなってい」るそうであり、往時の面影を窺うことは出来なかった。

さて、イギリス海岸の駐車場に戻ってくるとにわかに雨が振り出してしまい、今日の市内観光はこれにて終了。本日の宿は花巻南温泉郷にある「山の神温泉 優香苑」という旅館であり、宮大工の手になる格天井が売り物らしいが、とにかく広々としていて隣室等の騒音が全く聞こえてこないところが有り難い。

ということで、食事中、宿のサービスで出された白ワインをガブ飲み(?)して珍しく酔っ払ってしまったが、まあ、隣席との間隔は十分確保されていたのでコロナ感染の心配はないだろう。布団に入り、今度は宮沢賢治が愛したという岩手山を妻と歩いてみたいなあと考えながら眠りに就きました。