劇団四季「ライオン・キング」

今日は、妻&娘と一緒に劇団四季の「ライオン・キング」を見てきた。

劇団四季の最大のヒット作ではあるが、“お子様向け”のイメージが強いことに加え、妻は別途鑑賞済みということもあって、長らく食指が動かないでいた作品。しかし、先日、本作を取り上げた某TV番組を見ていた妻と娘の間であっと言う間に“見に行こうか”という話が盛り上がってしまい、結局、俺もお付合いさせて頂くことになった。

さて、予約できたのが午後5時開場のチケットだったので、お昼前は久しぶりに浅草をブラブラ。「梅園」という甘味処で粟善哉(俺)、小倉白玉(妻)、あんみつ(娘)を食べたり、お店を冷やかしたりしながらのんびり散歩し、午前11時30分の開店時刻を見計らって、昨年、妻と二人で訪れたことのある「グリル佐久良」へ。

我々が着いたときには誰も並んでいなかったので、開店と同時にカウンター席に案内され、タンシチュー&ニンニクライス(俺)、ビーフシチュー&オニオンスープ(妻)、ハンバーグ&ニンニクライス(娘)を注文。幸い、娘の好みにも合ったらしく、ボリューム満点のハンバーグをペロリと平らげてみせてくれた。

その後、「梅むら」で豆かんを購入してから、水上バスに乗って浜離宮へ移動。ポケモンGOを楽しみながら広い庭園内をのんびり一周していると、そろそろ「ライオン・キング」の開場時刻が近づいてきたので歩いて会場となる四季劇場[春]へ。妻の用意してくれた座席は前から5列目右側というまずまずの好位置であり、夜の部ということで子供の姿があまり見当たらない中、ついにステージの幕が上がる。

すると、ラフィキの歌う「Circle of Life」の曲に乗ってステージの内外から多くの動物たちが姿を現し始め、通路側に座っていた娘のすぐ横をサイや鳥たちが通り過ぎていく。もう、この演出だけで俺を含む観客のハートは被ワシ掴み状態であり、その興奮は3時間弱のステージが終わるまで冷めることはない。

ストーリーはディズニーのアニメ映画とほとんど同じであり、その意味ではファミリー向けと言わざるを得ないのだが、大掛かりなパペットや影絵、バレエ等々の表現方法をふんだんに取り入れた舞台美術の美しさは圧倒的であり、大人が見ても十分満足できる。おそらく日々の公演の中で磨き上げられてきたであろう演出もほぼ完成の域にあり、う〜ん、何でもっと早く見に来なかったんだろう。

出演者の技量に関しては俺には判断つきかねるが、少なくともマンネリ感を漂わせているような役者さんは皆無であり、その溌剌とした演技には好感が持てる。個人的には韓盛治(=ハン・ソンチと読むらしい。)の演じたスカーが一番のお気に入りだったが、第一部でシンバとラナを演じた子役の二人(岸野涼吾&林英美衣)も達者なもの。一方、第二部のシンバ役(南晶人)のセリフ回しが一部不明瞭だったのはどうしてなのかしら。

ということで、非常に完成度の高いステージに仕上げられており、それを支えている劇団員の層の厚さ、充実ぶりも実に頼もしい限り。これまでのところ劇団四季の代表作は(本作も含め)翻訳モノばかりなのだが、そろそろ和製ミュージカルのヒット作も期待したいところです。