ライオン・キング

今日は、妻&娘と一緒にディズニー映画の最新作である「ライオン・キング」を見てきた。

つい先日、実写版の「アラジン(2019年)」を見たばかりだというのに早くも次の作品の公開であり、う~ん、最近のディズニー映画はヤケに強気だなあ。出来ればもう少し「アラジン」の余韻に浸っていたいような気もするが、予告編で子猫のように愛くるしいシンバの姿を見せられては如何ともしがたく、昨日までのUSJ旅行で疲れ果てた老体にムチ打って映画館へ向かう。

さて、ストーリーは原作であるアニメ版の「ライオン・キング(1994年)」とほとんど同じであり、叔父に当たるスカーの策略によって父ムファサを失い、王国を追われた主人公のシンバが、幼馴染みのナラとの再会をきっかけにして忘れかけていた己の使命を思い出し、見事故郷に凱旋を果たす、というもの。

見終わってから確認したところによるといくつか原作と異なっている部分もあるらしいのだが、見ているときに気付いたのはティモンとプンバァが「美女と野獣(2017年)」の“Be Our Guest”のパロディを披露してくれるところくらいであり、正直、ストーリー面においては全く新鮮味は感じられない。

しかし、そんな年寄りの不満を吹き飛ばしてくれるのがその素晴らしい映像美であり、ライオンをはじめとする多くの野生の動物たちがアフリカの大自然の中を自由に動き回る様子を優れたCG技術で完璧以上に“再現”してくれている。(ちなみに、“Circle of Life”冒頭の1ショットだけはアフリカで撮影された実写映像なのだそうである。)

勿論、本来夜行性であるライオンが真っ昼間から動き回ったりするのは変であり、ミーアキャットやイボイノシシと共同生活を営むはずもないのだが、そういった不自然さを(少なくとも)見ている間は全く感じさせないところは見事なものであり、それがディズニーのいう“超実写版”の意味するところなんだろう。

同じジョン・ファヴロー監督の手掛けた「ジャングル・ブック(2016年)」を見たとき、“これで最早動物映画に出来ないことは何も無いだろう”と思ったものだが、その思いを実証してくれたのがこの作品であり、う~ん、ここまで完璧に出来てしまうとニセモノの動物ドキュメンタリー映画を見せられても(素人目には)全く区別できないのではなかろうか。

ということで、家族一同、十分に楽しませて頂いたのだが、見ている最中に“ストーリーを知らないで見ていたらもっと感動的だったろう”と感じたのも事実。幸い、現在制作中の「ムーラン」はアニメ版を見ていないので、実写版を見るまでの間、出来るだけ予備知識を頭に入れないよう注意したいと思います。