平標山のお花畑

今日は、妻と一緒に“花の百名山”の一つとして知られる平標山を歩いてきた。

梅雨の真っ盛りであるが、天気予報によると本日の上越方面の天気は良好のようであり、そうなると気になってくるのが平標山のお花畑。ピークからは1週間くらい過ぎているだろうが、以前、妻が“花の時期に再訪してみたい”と言っていた山であり、ちょっと早起きをお願いして午前6時前に元橋駐車場に到着する。この時点で上の段は満車だったが、舗装されていない下の段の方に誘導されてそこに駐車することができた。

さて、身支度を整えて6時7分に歩き出す。5年前は反時計回りに周回したのだが、下山時の激下りの連続に妻が音を上げてしまったので、今回は時計回りを選択して6時11分に登山口に到着。当然、最初からそれなりの急登が続くことになるが、それについては覚悟の上であり、薄い靄が立ち込める中、まずは松手山を目指して一歩ずつ歩いて行く。

人気の山ということで登山者の数は多いが、マスク姿の方がほとんど見当たらないのがやや意外であり、我々も、この日のために慌てて通販で取り寄せたネックゲイターを途中で外してしまう。実を言うと、我々の歩行スピードが極端に遅いせいで、前を行く方とのソーシャルディスタンスの確保は比較的容易であり、まあ、これならマスクなしでも大丈夫だろう。

長い上りは鉄塔(7時23分)の先も続いているが、しばらくするとようやく靄の上に出られたようであり、周囲が次第に明るくなっていく中、8時7分に松手山(1613.8m)に着く。この先からは傾斜も弱まり、見晴らしだけでなく所々でハクサンイチゲ等の可憐な花々も見られるようになるので気分は最高。

その上、重そうなカメラを担いだ集団に追い付いてしまったため、歩行スピードはますます遅くなるが、まあ、時間の余裕はたっぷりあるのでその後をのんびり付いて行く。途中で教えてもらったところによると、彼らは「にっぽん百名山」というNHKのTV番組の撮影をしているそうであり、“後ろ姿がチラッと映っているかもしれない”と言われたが、う~ん、我が家はBS契約をしていないので確認のしようがないんだよね。

そんな訳で、松手山まではほぼコースタイムどおりだったにもかかわらず、平標山(1983.8m)に着いたのは9時56分とコースタイムを30分弱オーバー。しかし、そんな超スローペースのお陰で妻はまだ十分元気であり、持参したおにぎり等で空腹を満たした後、“行けるところまで”という約束で仙ノ倉山方面にあるお花畑を見に行くことにする。

山頂の先の階段を下りていくとお花畑付近にはちょっとした人混みができていたが、今さらネックゲイターを取り出すのもイヤミな感じがしたのでそのまま観賞に加わる。やはり花のピークは過ぎていたが、ハクサンイチゲは満開であり、チングルマもまだ残っていたため両者の違いを見比べられるのが面白い。

イワカガミはほとんど終わっていたが、ハクサンコザクラミヤマキンポウゲ(?)も可憐であり、普段は決して山野草愛好者とは言えない妻も大喜びの様子。こちらとしても、4年前に谷川連峰主脈縦走コースを歩いたときの“こんな景色を妻にも見せてあげたい”という願いが叶ったのでとても嬉しかった。

さて、そのまま鞍部手前まで下りていったが、その先の仙ノ倉山まではまだ距離がありそうであり、いつもの“諦めの良さ”を発揮してここでUターン。平標山(10時54分)まで引き返して下山に取り掛かると、一面の笹原の中に揺れるアカモノやワタスゲの姿を眺めながら平標山の家(11時39分)まで下りてくる。

小屋で購入した缶コーラを飲みながら眼前に聳える仙ノ倉山の山容を眺めている妻の横顔は満足そうであり、ひょっとすると来年以降も再訪することになるかもしれないなあ。再出発(11時59分)後も妻の足取りは軽く、順調に登山口(12時52分)まで下りてくるが、その先の長い林道歩きは少々退屈だったらしく、最後はそんな妻の手を引いて13時49分に駐車場まで戻ってくる。本日の総歩行距離は11.9kmだった。

ということで、5年前に利用した「雪ささの湯」はコロナ禍の影響により休業中であり、途中、ガソリンスタンドに立ち寄っただけで無事帰宅。調べてみたところ、「にっぽん百名山」はネット配信でも視聴可能らしいのだが、放映予定日(=7月20日と言っていた。)に見られるかどうかは不明であり、まあ、機会があったら見てみることに致しましょう。
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