若見山

今日は、妻と一緒に上塩原に位置する若見山を歩いてきた。

先週は奥日光の紅葉を楽しんできたということで、今回は塩原での紅葉見物を企画。今年は例年に比べて一週間から10日ほど見頃が遅れているらしいが、金曜日の男鹿岳では既にきれいな紅葉が見られたので高いところならもう大丈夫だろう。そんなことを考えながら午前7時前に有明橋の先にある駐車スペースに到着する。

身支度を整えて7時ちょうどに出発。道路の反対側から山頂へと続く登山道は東電の鉄塔巡視路としても利用されているらしく、急斜面には丁寧なジグザグが切られている。最初は杉林の中を進んでいくが、やがて周囲は広葉樹林帯へと変化してゆき、7時47分に18号鉄塔の下に着く。

巡視路はここまでかと思いきや、その先には17号鉄塔があるらしく、山道は依然として明瞭。期待したとおり高度が上がるに従って木々の色付きは増していき、もう見頃と言っても良いだろう。山頂直下の直登部分はルートが枯葉に覆われているため判別しにくいが、まあ、高い方に向かっていけば大きな間違いは無いはずであり、8時29分に山頂(1126m)に到着。

見晴らしは無いものの、明るい雰囲気に包まれた山頂はなかなか良い気分であり、そんな人気の程を表わすかのように山名板がたくさん掛っているのが面白い。赤色の少ないのがやや残念だが、周囲の紅葉も十分満足できるレベルであり、地面に腰を下ろしてゆっくり休憩をとる。遠くから聞えてくる鹿の鳴き声ものんびりとしたものだった。

さて、8時58分に下山に取り掛かる。復路は往路を引き返すだけだが、ルートの見極めはこっちの方が難しく、時々GPSで方角を確認しながら下りていく。18号鉄塔(9時35分)の先のジグザグ部分では枯葉に足を取られて滑落しないよう慎重に歩を進め、10時12分に駐車スペースまで戻ってくる。ここまでの総歩行距離は4.4kmだった。

所用時間3時間強というのは見込みのとおりだが、ここから温泉に直行するのはいくらなんでもちょっと早過ぎる。かといってピークハントの真似事も我が家の家風には似合わないということで、目を付けておいたのが元湯温泉にあるという赤川渓谷。車で近くまで移動してから舗装道路をしばらく歩き、10時41分に「赤川渓谷線歩道」の入口に着く。

最初は上りが続くが妻もまだ余力は十分のようであり、周囲の紅葉を楽しみながらのんびり歩いて行く。高度が低いために若見山の山頂に比べると少々見劣りするものの、その分、色付きはじめたばかりの新鮮な(?)紅葉を愛でることが出来、うん、これはこれで悪くない。

ところが、しばらく進んだところですれ違ったカップルからの情報によると、この先の吊橋のところで遊歩道は通行止めになっているそうであり、周回は不可とのこと。どうしようかと妻と相談したが、とりあえず吊橋のところまで行ってみようということになり、“元湯吊橋まで0.8km”の道標(11時00分)のところから赤川方面へ下りていく。

さて、11時24分に着いた元湯吊橋のところには何の表示も無いので、橋を渡ったところに妻を待たせて一人で先の様子を見に行ってみる。すると、坂道を上りきったところで倒木が道を塞いでおり、その手前に木製のバリケードが置かれているのを発見。しかし、“立入禁止”等の表示は無いので、下で待っていた妻を呼び寄せて一緒に倒木を乗り越える。

結果的には、しばらく先に遊歩道が陥没している箇所があるので他の人にはお勧めできないが、まあ、何とかそこをクリアして11時52分に遮断機の下りている場所に到着。その先のスペースは近くにある「大出館」(=何故か大人気?)の駐車場として利用されているらしいが、こちら側にも“立入禁止”の表示は無かった。

ということで、12時5分に車を止めたところまで戻ってくると、ここでの総歩行距離は3.9kmであり、その後、「秘湯の宿 元泉館」の日帰り入浴で冷えた体を暖めてから家路につく。帰宅途中に立ち寄った“大曲のもみじ”は見事な色付きを見せており、矢板市の加藤農園で購入したリンゴは大変美味しかったということで、大満足の一日になりました。
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