アカヤシオ咲く不動岳

今日は、年度末にもかかわらず、平日に休みを取って再び(高い方の)不動岳の南に伸びる尾根を歩いてきた。

1月のときに途中撤退となってしまった不動岳に再チャレンジすべく、ネット上の情報を色々調べてみたところ、前回、防獣柵に阻まれて進入できなかった尾根の途中にある417.2Pから東方に向って下山しているレポートを複数発見。いずれも上級者のものであるが、まあ、下りは無理でも上りなら何とかなるだろうと思い、午前5時過ぎに出流ふれあいの森の駐車場に到着する。

周囲が明るくなってきた頃を見計らって5時19分に出発。しばらく舗装道路を歩いて行くと、あらかじめGoogleマップストリートビューで確認しておいたとおり、「さとや」というお蕎麦屋さんの看板(5時28分)の隣に地形図にも記載されていた林道が通っており、ここに入って417.2Pを目指すことにする。

荒れた林道の先はブル道に続いており、そこをしばらく進んでから水のない沢を渡って山裾に取り付く。覚悟していたとおりの急斜面ではあるが、下草を鷲掴みにしながら慎重に上っていくと左手に尾根形が見えてくるのでそちらに移動。下草が無くなると地面はアリジゴク状態になってしまうので、なるべく早めに尾根に乗った方が楽だと思う。

さて、ようやくたどり着いた417.2P(5時57分)には出流山という名前が付いているそうだが、山名板は見当たらず、三角点を写真に収めただけで先に向う。6時8分に佐野市栃木市の境界尾根に行き当たると、ここからが2ヶ月ぶりの尾根繋ぎの始まりであり、前回の失敗を無駄にしないように体力温存を心掛けながら歩いて行く。

6時45分に着いた小ピーク上の木立には赤いテープが巻かれており、ここを東に向って下りていった先にあるのが剣ヶ峰(6時55分。543m)。やはり山名板は無かったが、石垣の上に建てられた石の祠はなかなか立派なものであり、この日に見掛けた構築物の中では一番の見物だった。

さて、先程の分岐(7時9分)まで引き返して尾根繋ぎを続行。舗装された林道を2度(7時26分、30分)横断して進んでいくと8時9分に615Pに到着し、ここは佐野、栃木、鹿沼の“三市境”になる。その先の613P(8時23分)は前回も訪れた場所だが、現在の状況はそのときとは段違いであり、気力・体力ともにまだ余力充分。

しかし、歩き出してから既に3時間を経過しているのでここで本日最初の休憩を取り、8時29分に再出発。前回の撤退地点(8時51分)に着いたときにも全然元気であり、不動岳まで行けることを確信するが、その先の岩混じりの急斜面には大量の枯葉が残っているため滑りやすくてなかなか大変。

しかし、やはり神様というものはいるものであり、小さな石の祠(9時10分)の先の小ピークには今年初めて見るアカヤシオが咲いている。周囲を見渡しても花を付けているのはまだ2、3株程であるが、青空の下で眺めるアカヤシオの清楚な美しさは格別であり、幸せな気持ちになって5年ぶりの不動岳(664.5m。9時25分)に到着。

さて、二度目の休憩を取った後に下山(9時32分)に取り掛かり、撤退地点(10時6分)~613P(10時31分)と歩いて10時47分に三市境の615Pまで戻ってくる。今度はここを左に入ると、少々尾根筋が分かりずらいのはほんの最初のところだけ。松林が続いているのはちょっと珍しいが、それを除くと少々退屈になるくらい平坦で変化に乏しい尾根がダラダラと続いている。

やがて右手には作業道のようなものが見えてくるが、ここはいつもどおり尾根筋にこだわって歩き続ける。しかし、結果的にはこの几帳面さが裏目に出てしまい、最後は背丈ほどの篠竹の密ヤブをかき分けてようやく寺坂峠に到達したものの、擁壁に阻まれて林道に降りることが出来ない。

高さは2mくらいであるが、飛び降りてケガでもしたら家族に怒られるのは必至。悩んだ末にザックに入れっぱなしにしておいたロープのことを思い出し、それを使った自己流のロープワークで無事に林道(12時18分)に降り立つ。その後は林道を歩いて12時33分に出流ふれあいの森の駐車場に戻ってくると本日の総歩行距離は19.4kmであり、珍しく一度も道に迷わなかったせいで目標の20kmにはわずかに届かなかった。

ということで、2ヶ月前のリベンジを無事に果たすことが出来てとりあえず満足。次回、寺坂峠から三峰山までの区間を歩けばここの尾根繋ぎも一応完了ということになるのだが、そろそろ低山歩きのシーズンも終りに近づいており、それがいつになるかはまだ不明といったところです。
f:id:hammett:20190330063505j:plain