ジュラシック・ワールド

今日は、妻と昨日帰ったばかりの娘を連れて「ジュラシック・ワールド」を見に行ってきた。

予告編を見た時点ではそれ程鑑賞意欲を掻き立てられるようなことは無かったのだが、歴代世界興行成績3位の大ヒット作品となれば、まあ、無視する訳にもいかないだろう。「進撃の巨人(2015年)」を選ぶかと思った娘もこっちが良いということで全員一致。久しぶりに3Dで鑑賞することになった。

さて、ストーリーは、正式オープン前に頓挫してしまったジュラシック・パーク構想が22年の時を経てジュラシック・ワールドとして実現するというものであり、元祖「ジュラシック・パーク(1993年)」の正統的な続編ともいうべき内容。しかし、作品のイメージは大きく異なっており、なんと完璧なおバカ映画に仕立て上げられていた!

だいたい主要な登場人物が揃いも揃っておバカばかりというのはほとんどB級映画のノリであり、あの(?)クリス・プラットの演じている主人公がその中では一番マトモそうというのだから、そのおバカ映画ぶりは容易に想像できるだろう。ほとんど新人のような経歴のコリン・トレヴォロウ監督による演出も緻密さや繊細さに欠けており、あれだけ数多くの見せ場を用意しておきながら緊迫感の高まりみたいなものはほとんど伝わってこない。

実は、このような作品に仕上げられた理由については本作のヒロイン自身が映画の最初の方で説明しており、それは“今どきの観客は恐竜を見せただけでは満足しない”というもの。本作でも恐竜たちが群れ集う壮大な景色を何度か映してくれるのだが、そのほとんどは第一作目へのオマージュみたいなシーンに限られており、おそらくそれだけでは歴代世界興行成績3位の大ヒット作品にはなれなかったのだろう。

ということで、おバカ映画が大好きな娘は大満足の様子だし、ラストの恐竜同士のバトルシーンはなかなかの迫力だったので、まあ、取り立てて大きな不満は無い。本作の大ヒットを受け、今後しばらくは大笑いしながら見られるコミカルなパニック映画(?)が流行るようになるのかもしれません。