隠居倉

今日は、妻と一緒に那須の隠居倉を歩いてきた。

先週に引き続いて尾瀬方面の山(=第一希望は会津駒ヶ岳)を狙っていたのだが、昨夜の天気予報によると“大気の状態が不安定”ということで、夕立や最悪の場合には雷雨に遭遇する可能性が高そう。日の出前に歩き出してお昼までには下山するという手もあるが、自宅から駐車場まで2時間以上かかることを考えると妻の賛同を得るのは困難であり、やむなく近場の那須に目的地を変更し、午前7時前に峠の茶屋の駐車場に到着する。

駐車場はまだ半分も埋まっていなかったが、かなり大人数の小中学生の団体が準備を進めているところであり、彼等に巻き込まれないように7時12分に出発。期待していた強風がすっかり影を潜めているため気温はちょっと蒸し暑いくらいであるが、先週の平標山で暑さに順応できたらしい妻の調子は上々であり、余裕を持って峰の茶屋跡の避難小屋(8時5分)に着く。

ここで軽く休憩した後、隠居倉に向かって歩き出そうとすると、峠の茶屋方面から上がってくる例の小中学生の団体が目に入る。時折奇声を発しながら一列になって歩いている様子は昨日見た映画のミニオンズにそっくりであり、茶臼岳にでも登るのだろうと妻と話しながら先に進む。

シラネニンジン(=名前は後から調べた。)が咲いているトラバース道を過ぎ、ちょっとした岩場を何度かこなすと朝日の肩(8時49分)であり、そこのベンチに座って2度目の小休止。歩いてきたルートをぼんやり見下ろしていると、驚いたことにあのミニオンズが岩場を通過中であり、彼等の目的地は茶臼岳では無かったらしい。

まあ、まさか隠居倉には来ないだろうと妻と話しながら熊見曽根(9時7分)の分岐を左に入ると、そこから先はこれまで歩いたことの無い未知の稜線であり、ヒメシャジン(=こっちの名前も後で調べた。)の花が目立つようになる。気になるミニオンズはというと、どうやら朝日岳もパスしてしまうようであり、ひょっとすると甲子青少年自然の家まで縦走するつもりなのかもしれない。

初めて訪れた隠居倉(1819m。9時40分)の山頂で空腹を満たしながら周囲を眺めていると、熊見曽根から1900m峰へと続く稜線上を一列になって進んでいくミニオンズの姿を認めることが出来、昨日の映画のシーンを思い出して妻と大笑い。距離が近いとちょっと喧しいが、遠くから眺めている分にはとても可愛らしいところなんかも本家にそっくりである。

さて、下山ルートはどうしようかちょっと迷ったが、三斗小屋温泉まで下って行く道は両側の草木が繁っていて狭苦しそうであり、もうミニオンズに遭遇する心配も無いということで、往路を引き返すことに決定。熊見曽根(10時34分)〜朝日の肩(10時48分)〜峰の茶屋跡避難小屋(11時27分)と随時休憩を挟みながら歩き、12時29分に駐車場着。本日の総歩行距離は7.6kmだった。

ということで、早朝は雲一つ無い青空だった上空も駐車場に戻った頃にはすっかり雲に覆われており、いつの間にか山頂も雲の中。二度目の利用となった休暇村那須日帰り温泉を済ませて家路につくとついに雨が降り出してしまい、どうやら今日の天気予報は大当たりだったようです。