モンスターズ・ユニバーシティ

今日は、妻と一緒にピクサーの最新作「モンスターズ・ユニバーシティ」を見に行ってきた。

妻のお気に入りだった「モンスターズ・インク(2001年)」の前日譚を描いた作品であり、一流の“怖がらせ屋”になるため、名門モンスターズ・ユニバーシティの“怖がらせ学部”に入学したマイク・ワゾウスキーが、そこで生涯の友となるジェームズ・P.サリバンと出会い、固い友情を育んでいく様子が描かれている。

主役はマイクの方であり、“見た目が怖くない”という怖がらせ屋としては致命的な欠点を克服するため、持ち前のポジティブ・シンキングで落ち込んだり、諦めたりすることなく努力し続ける姿は、キャラ設定として100点満点。口元でキラリと光る歯列矯正用のワイヤーもなかなか素敵だった。

一方のサリーは、怖がらせ屋の名門一族出身のエリートという設定。実は、“怖がり”というコンプレックスを抱えていることが終盤になって明らかになるのだが、恵まれた素質を伸ばす努力をしない彼の行動とそのコンプレックスとの因果関係が明確でないところが残念であり、良く出来たストーリーのほとんど唯一の瑕になっている。

ということで、CGデザイン&ストーリーともにほぼ完璧といって良い作品なのだが、宮崎アニメを見た後では、その“破綻の恐れ”とは無縁な安定志向の高さが気に掛かり、少々複雑な思いを胸に家路につくことになりました。