RED/レッド

2010年作品
監督 ロベルト・シュヴェンケ 出演 ブルース・ウィリスモーガン・フリーマン
(あらすじ)
現役を引退し、孤独な年金暮らしを送っているフランク・モーゼズ(ブルース・ウィリス)にとって、唯一の楽しみは役所の年金課で彼を担当している女性サラとの電話による他愛のないお喋り。ようやく彼女との初デート(?)の約束を取り付けたある日の夜、突然、武装集団による襲撃を受けた彼は、それを鮮やかな手際で撃退するが、次にサラが彼等の標的になることは明らかであり….


ブルース・ウィリス主演のスパイ・アクション映画を家族で鑑賞。

フランクは、かつてCIAの腕利きエージェントとして活躍した人物であり、自分を襲ったのがCIAであると確信した彼は、単身でサラを救出した後、昔の仲間たちを集めて、自分が狙われた理由を探ろうとする。

その仲間というのが、ジョー・マシス(モーガン・フリーマン)、マーヴィン・ボッグスジョン・マルコヴィッチ)それに紅一点のヴィクトリア(ヘレン・ミレン)の3人であり、彼等に扮している俳優の公開当時の年齢は、それぞれ73歳、57歳、65歳。最年少のブルース・ウィリスが55歳だから、平均年齢62.5歳のロートル集団が、現役のCIAと死闘を繰り広げることになる。

DCコミックスの人気グラフィック・ノベルが原作ということで、ベースはあくまで“おバカ映画”なのだが、監督のロベルト・シュヴェンケタランティーノロバート・ロドリゲスあたりと比べると随分真面目な方らしく、演出は意外にオーソドックスというかちょっと古臭い感じ。まあ、このへんは出演者のキャリアに合わせたのかもしれない。

豪華出演者の中では、人体実験のために11年間LSD漬けになっていたというマーヴィンに扮するジョン・マルコヴィッチが一番面白いのだが、後半、見せ場が少なくなってしまうのがとても残念。主演のブルース・ウィリスは、良くも悪くもいつもの彼であり、現役を引退したという設定からするとちょっと若々しすぎるような気がした。

ということで、CIAの秘密倉庫の番人という役でアーネスト・ボーグナインが出演しているのだが、93歳という御高齢にもかかわらず、彼独特の愛嬌(?)のある笑顔が健在だったのは大変喜ばしい限り。本作の続編も制作されそうなので、是非そちらでも元気なお姿を見せて欲しいと思います。