3連休の最終日は、家族と一緒に「シャーロック・ホームズ」を見に行ってきた。無事引っ越しを終え、入社まで家でゴロゴロしている予定の長男も同行。
言うまでもなく、本作の売りはロバート・ダウニーJr.とジュード・ロウの二人がホームズ&ワトソンのコンビを演じている点。従来のホームズ像からするとかなり異色の組合せということになるが、流石に実力派の二人ということで、結論を先に行ってしまえば、彼等の魅力がなかったらとても最後まで見ていられなかったかもしれない。
まあ、アクション映画仕立てという話しは聞いてはいたのだが、ロバート・ダウニーJr.がホームズを演じるということであれば、観客として作品に笑いを求めてしまうのは仕方のないところ。実際、彼は随所で期待どおりのボケを見せてくれるのだが、それに対するツッコミが弱いため笑うに笑えない。
ガイ・リッチーの監督作品を見るのは今回が初めてであるが、彼のハイテンポな演出というのは相当適用範囲が限定されるような印象であり、少なくともコメディや推理モノには全く向いていない。また、肝心のアクション自体もこれといって目新しいアイデアが見られる訳でもなく、ラストの対決シーンも凡庸としか言いようがない。
ということで、主演俳優とクラシカルな雰囲気を醸し出した映像は十分に評価できるのだが、それだけで2時間を超える上映時間を持たせようというのは少々無理な話し。口直しを兼ねて、今度、ビリー・ワイルダーの「シャーロック・ホームズの冒険(1970年)」のDVDでも見てみようかと思います。