クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ金矛の勇者

2008年作品
監督 本郷みつる
(あらすじ)
アクション仮面の新しい武器“アクション・ソード”のおもちゃを買ってもらい上機嫌のしんのすけ。しかし、家に帰って開けてみるとソードは竹のものさしに変わっており、その後も色が黒い以外はシロにそっくりな“クロ”が現れるなど、野原家の周囲で不思議な出来事が次々に起こり始める。そんなある晩、夜中に目を覚ましたしんのすけはマック・ラ・クラノスケと名乗る謎の人物と出会う….


劇場版「クレヨンしんちゃん」シリーズの第16作目。

これまでの16作品のうち、おそらく映画館で見なかったのは第一作目の「アクション仮面VSハイグレ魔王(1993年)」と本作の二本だけ。第二作目の「ブリブリ王国の秘宝(1994年)」でクレしん映画の面白さに気付かされて以降、毎年子供たちと一緒に映画館に足を運ぶのを楽しみにしていた。

しかし、子供たちが大きくなる一方で、映画のほうは「ブリブリ3分ポッキリ大進撃(2005年)」のあたりから明らかにパワーダウンしてきており、遂に本作からは娘にも映画館に付き合ってもらえなくなってしまった。それでも、本作ではシリーズ第一作から四作目までを担当した本郷みつるが監督にカムバックしているということで、ひょっとしたらという期待を抱いて鑑賞に臨んだ訳であるが・・・

まあ、結論的に言うとやっぱりダメだったね。暗黒の世界“ドン・クラーイ”の帝王アセ・ダク・ダークの魔の手から地球を守るため、“選ばれし勇者”となったしんのすけが伝説の神器である金の矛と銀の盾を手に立ち上がるというストーリーなんだけど、作品の雰囲気やキャラクターはやはり本郷が監督した第四作目の「ヘンダーランドの大冒険(1996年)」の二番煎じであり、しかも魅力は半分以下。一人で見たせいもあるとは思うが、見ていて何と一回も笑えなかった。

ということで、これだったらマンネリ的な笑いに満ちたTVアニメを見ている方がずーっとマシであり、今年公開された「オタケベ! カスカベ野生王国(2009年)」に関しては、DVD化されても見るかどうか悩んでしまうところ。まあ、子供たちだけでなく、俺もそろそろこのシリーズから卒業する時期なんでしょうか。