魔法にかけられて

昨日が封切りのディズニー映画「魔法にかけられて」を家族で見て来た。そういえば、この作品も結構早い時期から予告編を流していたなあ。

ストーリーは、おとぎ話の主人公であるジゼル姫が魔女の悪巧みに引っかかって現代のニューヨークに追放されてしまうという内容。森の動物たちに部屋の掃除を頼もうとしたら現れたのはドブネズミとゴキブリだったといった具合に、彼女と彼女を追いかけてきたエドワード王子が大都会で愉快なドタバタ劇を繰り広げてくれる。

しかし、そういった自虐ネタは作品の前半の方だけで、その後は現実の人々の方が次第に“真実の愛”に目覚めていくという展開になっており、全体としてはちゃんとロマンチックなラブストーリーに仕上げられている。白雪姫やシンデレラのエピソードを取り入れた脚本も巧く出来ており、タイトルの“魔法かけられて”しまったのは実は現実の人々の方だったという結論も素直に受け入れられた。

まあ、今の時代、おとぎ話をまともに映画化したって、子供にさえ見向きもされないことを十分に計算した上での企画なんだと思うが、このへんのしたたかさを含めて流石にディズニーといった出来上がり。ラストのジゼルvs.ドラゴンの戦いが意外にあっさりと決着がついてしまったのがちょっと残念だったけど、そういえばあっちのドラゴンって空を飛べないんだったっけ?

主演のエイミー・アダムスはお姫様にしてはちょっと庶民的な顔立ちではあるものの、なかなかの熱演ぶりで好感が持てたし、X-メンでサイクロップスを演じていたジェームズ・マースデンのちょっと意外な三枚目ぶりも楽しかった。それと、ジゼルの相手役の幼い娘に扮する女の子がとても上手で可愛かったです。

ということで、ドリーム・ワークスが製作していたらもっと“悪意”に満ちた、しかし、ある意味で本作以上に面白い作品になっていたかもしれないけれど、まあ、こっちは子供から大人まで楽しめる作品ということで、これはこれで十分に楽しめた。続編が出来たら、また見に行くかもしれないなあ。