美女と野獣

今日は、妻と一緒に「美女と野獣」を見に行ってきた。

ディズニー映画「美女と野獣(1991年)」のおかげで一躍有名になったタイトルであるが、本作はフランス製作の実写映画ということで、ディズニーとは全く無関係らしい。TV等での宣伝もほとんど目にすることはなく、映画館に掲示されている巨大なポスター以外、ほぼ予備知識無しの状態で鑑賞に臨んだのだが…

まあ、残念ながら結果は失敗であり、正直、今に至るまで何を目的に映画化したのか全く見当が付かない。CGを多用した映像はハリウッド映画の影響が色濃く、「アリス・イン・ワンダーランド(2010年)」や「スノーホワイト(2012年)」の路線を狙ったのかもしれないのだが、ストーリーは平凡で意外性に欠ける。

特に理解に苦しむのが主演のお二人のキャラクター設定であり、ヒロインのベルはロマンチックでもユーモラスでも無く、ただ単に気が強いだけ。一方、王子様に扮するのは“アラフィフ”のヴァンサン・カッセルであり、監督のクリストフ・ガンズはこの二人を使ってどんな作品を作りたかったのだろうか。

ということで、もう少し大人向けの作品に仕上げていてくれたら、ディズニー映画との“棲み分け”も可能だったと思うのだが、結局、的が絞れないまま自滅してしまったという印象。さしたる使い途も無いのに可愛らしい犬のオバケ(?)まで出して観客に媚を売ろうとする態度は、見ていてとても醜悪に感じました。