バゴンボの嗅ぎタバコ入れ

「国のない男」と一緒に買ったカート・ヴォネガットの短編集。

文庫本化されたのは最近だけど、ここに収められている短編が発表されたのは1950〜60年代のこと。貴重な2編のSF作品のうちの1篇である「死圏」なんかはもう内容的に時代遅れになってしまっているんだけど、その投げかけるテーマ自体はその後の彼の長編作品群に通じるものがあり、今読んでも十分に刺激的。

その他にも多彩な作品が収められており、ヘルムホルツ先生の登場する三部作なんかはまるっきり普通のユーモア小説だけど、まあ、これはこれで結構楽しめました。