ローリング・サンダー・レヴュー

2016年
監督 マーティン・スコセッシ 出演 ボブ・ディランジョーン・バエズ
(あらすじ)
ボブ・ディランが1975~76年にかけて行った伝説のツアー“ローリング・サンダー・レヴュー”の内容を記録したドキュメンタリー映画。ミック・ロンソンやスカーレット・リヴェラといった当時のバンドメンバーとの貴重なライヴ映像の他、ディラン、ジョーン・バエズシャロン・ストーン等に対して行った比較的最近のものと思われるインタビューの映像が含まれている…


本当は「マーティン・スコセッシが描くボブ・ディラン伝説」という副題が付いているのだが、長いので省略。

残念ながら劇場公開の予定は無いらしいので、久しぶりにNetflixと再契約をして自宅のTVで見たのだが、過日購入しておいた「Fire TV Stick」のおかげでストレスを感じることなく視聴することが出来た。

さて、この伝説のライヴに関しては我が国でもそれなりの話題になったという記憶があり、当時、大学生だった俺も乏しい小遣いの中から1976年にリリースされたライヴ・アルバム「激しい雨」を購入。1曲目の「Maggie's Farm」のイントロを聞いて腰を抜かしたのも今となっては良い思い出である(?)。

そんな訳で、本作における演奏スタイル自体はほぼ予想どおりのものだったが、やっぱり40年前のディランは若くて格好いいね。正直、これまで視覚的な面で彼に憧れを抱いたことは一度も無かったが、本作の彼はパワフルかつセクシーであり、今まで見てきた中で一番やる気に溢れていたように思える。

そんな彼に「Just Like a Woman」で口説かれたら、小娘だったシャロン・ストーンなんかひとたまりも無かったろうと一人で納得していたのだが、視聴後、IMDbで調べてみたところ“According to the New York Times, several of the interviews are staged, fake or scripted…”なるトリビアが紹介されており、な~んだ、あれって伝説だったのか。

ということで、インタビューが多すぎるのが大きな欠点だが、ライヴ映像は音声、画像ともに良質であり、特に不満は無い。一番感激したのは、ゴードン・ライトフットの自宅でジョニ・ミッチェルがディランとロジャー・マッギンの生ギターをバックに名曲「Coyote」を披露してくれるシーンであり、彼女もまたとても若くて格好良かったです。