今日は、妻&娘と一緒にMIBシリーズの4作目に当たる「メン・イン・ブラック:インターナショナル」を見てきた。
正直、“都市伝説のパロディー”という意味ではとっくの昔に賞味期限切れの印象が強いMIBシリーズ。そんなこともあって妻からはやや消極的な意見も出たのだが、新たに主演を務めるのがクリス・ヘムズワースとテッサ・トンプソンのマイティ・ソー・コンビとあっては無視する訳にもいかない。監督がワイルド・スピード系の人というのも大きな不安材料だが、まあ、ダメ元くらいの気持で映画館へ向う。
さて、ストーリーは、幼い頃からの夢が叶ってようやくMIBの一員になれたモリー(=エージェントM)が、ロンドン支部の“伝説的”エージェントHとコンビを組んで悪の宇宙人ハイヴの魔の手から地球を救うというもの。どうやらMIB内部にはハイヴのスパイが紛れ込んでいるようなのだが、その正体が分らないまま事件は大詰めに…
残念ながら不安は的中してしまったらしく、シナリオは平凡であり、登場するエイリアンやガジェットにも新鮮味は希薄。唯一の例外はキモカワ系エイリアンのポーニィくらいのものであり、それを除くと映像的にも見るべきところは皆無に等しい。正直、CG関係予算をかなり節約したんだろうなあというのが偽らざる印象だった。
ちょっぴり期待していた主演のお二人も珍しく精彩を欠いており、特にエージェントHを演じたクリス・ヘムズワースはどこまでボケて良いのか分からずに戸惑っていたみたい。かといって特にアクション面での見せ場が用意されている訳でもなく、う~ん、監督のF.ゲイリー・グレイは彼にどんな演技を期待していたのだろうか。
また、一番落胆したのはレベッカ・ファーガソンの扱いであり、彼女の役柄は“エージェントHを骨抜きにした魔性の女”というものらしいのだが、とてもじゃないがあのチープな髪型や衣装からではそんな魅力は伝わってこない。実を言うと、エンドクレジットを見るまで彼女が演じていたとは分らなかった。
ちなみに、鑑賞後の娘の感想は“体力勝負のヒーローとやたら情に訴えるヒロインというステロタイプ的男女の役割分担をひっくり返したかったのではないか”とのことであり、いずれにしても“クリヘムはカッコイイ”というのが彼女の結論。まあ、確かに目くじらを立てて見るような作品ではないのだろう。
ということで、結局、任務を終えたエージェントMが帰国することによってコンビは解消してしまう故、本作が余程の大ヒットにでもならない限り、続編の話は出て来ないものと思われる。一方、クリス・ヘムズワースはソー役で「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の新作に出演する可能性があるらしく、そちらでのテッサ・トンプソンとの共演を期待したいと思います。