今日は、妻&娘と一緒にマーベル映画の新作である「マイティ・ソー バトルロイヤル」を見てきた。
正直、マイティ・ソー・シリーズの我が家における評価は微妙なところであり、前二作は映画館へ行かずにDVDで済ませてしまったくらい。しかし、本作の予告編で拝見したソーとハルクとの激突シーンはこれまでの同シリーズで見られなかった“単純明快さ”を示しており、これはひょっとするかもしれないねと娘と話しながら映画館へ向う。
さて、ストーリーは、アスガルドの王オーディンの死により、彼の力によって封じ込められていた“死の女王”ヘラが復活。彼女はオーディンの第一子であり、ソーの必殺武器ムジョルニアを一ひねりで破壊してしまう程の恐るべきパワーの持ち主なのだが、彼女の復活によって始まってしまったラグナロク(=神々の黄昏)を止めるために、ソーとその仲間たちが立ち上がる、というもの。
まあ、ソー=神ということで、そのキャラ設定に起因するストーリーの“大仰さ”は如何ともし難いのだが、本作の監督に大抜擢されたタイカ・ワイティティはそんな彼からムジョルニアと長髪を奪い取ってしまい、代わりに雑多なギャグとアドリブをちりばめることによってとても親しみやすいキャラクターに変身させてくれている。
しかも、ヘラやハルクといったソーよりも強い(?)キャラクターを登場させることによって彼の神の如き万能感を弱体化させているのが功を奏しており、雷神としての自覚を深めたにもかかわらず、ロキやヴァルキリーといった格下の連中と肩を並べてもこれまでのような違和感は生じない。
一方、共演陣も充実しており、特にピチピチのコスチュームを身に付けてソーを手玉に取って見せたヘラ役のケイト・ブランシェット(=当年取って48歳!)のセクシーな存在感は絶品。ひょっとすると未来のヒロインに成長するかもしれないヴァルキリー役のテッサ・トンプソンもイイ感じであり、うん、本作成功の裏の理由は“さげまん”のナタリー・ポートマンとすっぱり手を切ったことだろう。
ということで、本作のストーリーは来年公開予定の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」に引き継がれるらしいのだが、ユダヤの民を率いるモーセの如き存在になってしまったソーの今後も大いに気になるところであり、このネタを使ったワイティティ監督による新三部作を期待したいところです。