アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

今日は、妻と一緒に「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」を見に行ってきた。

この作品が全米で公開されたのは今年の5月1日であり、(前作には及ばないものの)世界的な大ヒットになっているというニュースが聞かれるようになったのは今から2ヶ月前のこと。それからしばらくは我が国で公開される日を一日千秋の思いで待ちわびていたのだが、いくら何でも2ヶ月という期間は長過ぎであり、本作のCMがTV等で流れるのを見ると次第に腹が立つようになってきた。

いわばサッカーのWカップの試合を2ヶ月遅れの録画で見せられるようなものであり、我が国の国力が衰退してきたことの結果なのか、馬鹿な配給会社が無理矢理夏休み映画に割り込ませようとして浅知恵を働かせたせいなのかは知らないが、世界的なお祭り気分が過ぎ去った後の侘しい気持ちを胸に映画館へ向かう。

さて、そんなローテンションが影響した訳ではないのだろうが、正直、脚本の方のまとまりはイマイチという印象であり、前作のような高揚感はやや希薄。トニー・スタークが人工知能ウルトロンを創造したことが悲劇の原因になるのだが、ストーリーの展開が早すぎるため彼の心の奧を慮ることはほぼ不可能であり、また、ヒドラの残党であるストラッカーによる関与の度合いもよく理解できない。

しかし、そんな犠牲を払ってまで“スピード優先”を貫き通して制作された映像は天下一品であり、もうこれだけで十分おつりがくるくらいの素晴らしさ。前作のように敵を大型化しなかったため、生身のブラック・ウィドウやホークアイも他のメンバーと同じ空間で闘うことが出来るし、それによる迫力不足を補うために挿入された(?)大型アーマーを装着したアイアンマンとハルクによるバトルシーンは文句なしに面白い!

ラストではアイアンマンやソーといった主力クラスが戦線を離脱してしまい、次回作はキャプテン・アメリカを中心にした第二次アベンジャーズの活躍が描かれるらしいのだが、まあ、脚本家にとってはその方がずっとやり易いだろうなあ。個人的な読みでは、ハルクは今後もワイルドカード的なキャラとしてブラック・ウィドウの危機を救ってくれそうな気がする。

ということで、新たにアベンジャーズに加わるのはウォーマシンとファルコン、それに超能力少女と正義の人工知能アンドロイドを合わせた4人。アメコミ世界ではそれぞれに込み入った経歴の持ち主らしいのだが、俺の生半可な知識では到底手に負えない状況であり、とりあえず映画秘宝社の「アメコミ映画完全ガイド」を購入して勉強したいと思います。