シャザム!

今日は、妻&娘と一緒にDCコミックスの実写映画化である「シャザム!」を見てきた。

一応、「DCエクステンデッド・ユニバース」の7作目という位置付けなのだが、映画版ジャスティス・リーグに参加していなかったこともあって、シャザムというスーパーヒーローに対する思い入れは皆無。しかし、一足先に公開された全米での評判は上々のようであり、娘からの強いリクエストもあって映画館へ。

さて、ストーリーは、老魔術師から超人的パワーを引き継いだビリー少年が、その力を駆使して“七つの大罪”の能力を身に付けたDr.サデウス・シヴァナと戦うというもの。実は、サデウス自身も幼い頃に同じ老魔術師に出会っているのだが、純粋な心を持っていなかったために魔法の力を引き継ぐことが出来なかったのが長年のトラウマになっている…

幼い頃に母親と生き別れになってしまったビリー君が身に付けた超能力というのは、“シャザム!”という呪文を唱えることによって大人のスーパーヒーローに変身できるというものなのだが、当然、中身は子どものまんまであり、スーパーヒーローとしての自覚はおろか、自分にどんな能力が備わっているのかさえ全く分らない。

そんな彼の相棒としてスーパーヒーローの“能力調査”に協力してくれるのが、ビリーと同じ里親の元で暮らす5人の孤児たちの中の一人であるフレディ少年。スーパーヒーロー・オタクの彼が試みる様々な“実験”がなかなか秀逸なギャグになっており、その結果によると金魚と話すことは出来ないものの、スーパーマン並みの能力を有しているらしい。

まあ、そんな具合に全編にわたって笑いどころは豊富であり、しかもデッドプールのような残酷シーンは一切出てこないのでファミリー映画としても最適。ビリーの機転によって6人のスーパーヒーローが勢揃いするシーンは涙なくしては見られない感動の名場面であり、正直、これまでのDCEU作品の中では「ワンダーウーマン(2017年)」と双璧をなす快作だと思う。

ちなみに唯一の心配事は、子役が多いために続編をさっさと作らないとみんなアッと言う間に大人になってしまうことであり、3部作にするのなら2、3作目は一緒に撮影してしまわないと間に合わないかも知れない。その点、何年経っても年を取らないアニメ作品は有利だが、まあ、本作の迫力をコナン君レベルのアニメ技術で再現するのは到底不可能だと思う。

ということで、近年、やや過熱気味と思われる程のペースで公開が続いているアメコミ映画であるが、最近見た「スパイダーマン:スパイダーバース(2018年)」、「キャプテン・マーベル(2019年)」そして本作の3本は、いずれ劣らぬ秀作揃い。いよいよ今週末に公開が迫った「アベンジャーズ/エンドゲーム」に対する期待も高まる一方です。