キャプテン・マーベル

今日は、妻&娘と一緒にMCUの最新作である「キャプテン・マーベル」を見てきた。

いよいよ来月末に公開が迫った「アベンジャーズ/エンドゲーム」の“前哨戦”的意味合いを持つ作品であり、全米での大ヒットのニュースを耳にして期待値はMAX! 正直、ルックス的にはライバル(?)のワンダーウーマンに及ばないような気もするが、おそらくはそれを承知の上でブリー・ラーソンを主演に起用したMCU側の真意を探るべく、いざ、映画館へ。

さて、ストーリーは、クリー帝国の精鋭部隊“スターフォース”の一員としてある作戦に参加していた主人公が、偶然訪れた地球での様々な人物との出合いを通して本当の自分の姿に目覚めていくっていう内容。何らかの理由で過去の記憶を失ってしまった彼女は、自分の出自も知らないままクリー人として惑星ハラで暮らしていたんだよね。

そんな彼女の正体はキャロル・ダンヴァースという名前の元空軍パイロットであり、記憶喪失の原因になった大事故に遭遇した際、クリー人のヨン・ログによって惑星ハラに連れ去られたらしい。しかし、同時に、その事故は彼女に無限の超人パワーを付与していた訳であり、数々の苦難の末、ようやくその力に気付いた彼女は、見事、キャプテン・マーベルとして生まれ変わる!

本作の脚本の巧みなところは、このスーパーヒーローとしての覚醒に“女性差別の解消”というテーマを上手く重ね合わせているところであり、体力的なハンデの故、子どもの頃から何度も挫けそうになった彼女が、“負けるものか”とその度に立ち上がってきた場面を繋ぎ合わせた映像は本作で最も感動的な名シーン。また、“(女は)感情的になるな”が口癖だったヨン・ログをフォトンブラスト一発で吹っ飛ばしてみせたシーンもなかなか痛快だった。

また、そのこととも関係するのだが、キャプテン・マーベルの画期的な点は、女性ヒーローでありながら映像的に全く“エロくない”ところであり、お色気シーンどころか、恋愛的要素すら一切登場しない。彼女の身体を包む分厚いボディスーツは従来の女性らしさとは無縁の戦闘服であり、うん、これがブリー・ラーソンを起用した理由だったのだろう。

ちなみに、監督を務めているのはアンナ・ボーデンとライアン・フレックという男女ペアであり、「ワンダーウーマン(2017年)」のパティ・ジェンキンスに引き続き女性監督がアメコミ映画に参加してくれたのは大歓迎。是非、間違いなく製作されるであろう続編においても新しい女性ヒーローの活躍を見せて欲しいと思う。

ということで、「アベンジャーズ/エンドゲーム」の“前哨戦”としては全く文句の付けようのない素晴らしい出来であり、公開日の4月26日が待ち遠しくて仕方ない。おそらくその作品で一線を退くことになるであろうキャプテン・アメリカやアイアンマンに代り、誰が次期アベンジャーズのリーダーになるのかも見逃せないところです。