ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

今日は、妻&娘と一緒にシリーズ2作目となる「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」を見てきた。

前作「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年)」から2年ぶりの公開であり、薄れつつある記憶を呼び戻すために復習の必要性を感じていたのだが、何故か日本テレビでの放映は新作封切り後の予定であり、頼みのHuluも今回ばかりは不対応。結局、一夜漬けもしないで期末テストに臨むようなやや不安な心持ちで映画館へ向う。

さて、ストーリーは、前作のラストで姿を現したグリンデルバルトの野望である“人類制圧”を阻止するために主人公たちがその鍵を握る人物を探し出そうと奔走する、というもの。主人公にバックにいるのはあのダンブルドアなのだが、彼とグリンデルバルトとの間には不戦の“血の誓い”が存在するため、自ら直接行動する訳にはいかないらしい。

そして“その鍵を握る人物”というのが前作でも顔を見せていたクリーデンス君であり、今回、復習の必要性を感じていた最大の理由は曖昧になっていた彼の出自に関する記憶を再確認するためだったのだが、幸いそれに関しては本作で十分な情報の提供があり、というか、それこそが本作の最重要テーマだったため、見ていて特に理解に苦しむことは無かった。

しかし、まあ、中継ぎの悲哀というか、結局、ダンブルドアとグリンデルバルトとの代理戦争は次回作以降に持越しになってしまったため、2時間を超える長編だったにもかかわらず、“えっ、これでお終い?”という置いてきぼり感がどうしても拭いきれない。確かにクリーデンス君の正体が明かされるラストは衝撃的だったが、もう少し観客をホッとさせるような何らかのオチが必要だったように思う。

また、ハリポタ・シリーズでお馴染みの人物や用語が頻出するのは長年のファンにとっては嬉しいことなのだが、前作から見始めた人たちにしてみればいきなり“ポートキー”と言われても何のことだかサッパリ分からないんじゃなかろうか。実は新キャラとして登場する中国系美女の名前がヴォルデモートの飼っていたヘビと同じであることは、俺でも娘に教えられて初めて気付いたくらいであり、なかなか一見さんには敷居の高い作品になってしまったようである。

ということで、最近はシリーズ物が多くなってきているせいだろうが、特に今年は“置いてきぼり感”の残る作品が多かったなあというのが正直な感想。そして、その最大の原因が「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年)」にあることは明白な事実であり、さっさと続編を公開してこの宙ぶらりんな気持ちをスッキリさせて欲しいものです。