榛名山

今日は、妻と一緒に“上毛三山”の一つである群馬県榛名山を歩いてきた。

赤城山同様、この“榛名山”というのも榛名湖をぐるっと囲むように配置された山々の総称であり、その中からどのピークを歩くのか、あらかじめ決めておく必要がある。一番メジャーなのは榛名富士であり、そこから烏帽子ヶ岳まで縦走できるらしいが、やっぱり最高峰の掃部ヶ岳は外せないだろうということで、午前7時半頃に榛名林間学校前の公衆トイレのある駐車場に到着する。

身支度を整えて7時38分に出発すると、舗装道路をいくらも歩かないうちに“掃部ヶ岳登山口”の看板(7時40分)が現れ、そこを左折して山道に入る。樹林帯の中に続くルートはオーバーユース気味であり、赤城山に比べると整備不足は明らかだが、まあ、栃木の山ではこれが普通なので大きな不満はない。

7時56分に着いた分岐を右折して硯岩(8時3分)の上に立つと、榛名湖の対岸に聳える榛名富士などの山々を眺めることが出来、なかなか良い気分。どうしても比べてしまう赤城山との比較では全体的にコンパクトな印象だが、その分、急な斜面を有する山が多いようであり、一気にぐるっと縦走するのはちょっと大変かもしれないなあ。

さて、再び分岐(8時15分)まで引き返し、今度はそこを直進して掃部ヶ岳の山頂を目指すが、平坦だったのはほんの少しの区間だけであり、その先には長〜い階段状の斜面が続いている。せっかく整備をしてくれたのに文句を言うのは申し訳ないが、丸太で出来た階段は決して歩きやすいとは言えず、所々、笹藪の中に付けられた踏み跡の方を利用してしまう。

そうは言っても、高度が上がるにつれて周囲には美しい紅葉が見られるようになり、そんな中を歩いて8時59分に掃部ヶ岳(1449m)の山頂に到着。意外にも榛名湖方面の視界は木々に阻まれていたが、日差しはこの時間帯が一番暖かかったようであり、山頂の岩に腰を掛けてのんびり休憩を取った。

9時18分に下山に取り掛かると、分岐(9時48分)を過ぎて10時2分に駐車場まで戻ってくる。次は榛名富士に向うため、榛名公園ビジターセンター駐車場まで車で移動するが、そこは人気の観光地の中心であり、多くの観光客が行き交う中を10時13分に出発。幸い、登山口に入ると人の姿は激減し、再び周囲の閑けさが戻ってくる。

しかし、硯岩の上から確認したとおり山頂まではそれなりの傾斜が続いており、山歩きのブランクが一月以上空いてしまった妻のペースはなかなか上がらない。仕方がないのでスマホでポケGOを楽しみながら彼女の後をのんびり付いていき、ようやく11時12分にロープウェイの榛名富士山頂駅に着く。

往復840円のカネを取るだけあってここの展望台からの景色は素晴らしいが、ロープウェイの支柱が邪魔してしまい、やはり榛名湖方面の景色をスッキリ見渡せないところが大きな難点。結局、この日、榛名湖を最も良く眺められたのは最初に訪れた硯岩の上からだった。

展望台から榛名冨士(1390.5m)の山頂に建つお社(11時23分)まではいくらも掛らないが、こちらは全く見晴らしはないし、妻の様子では烏帽子ヶ岳まで縦走するつもりもさらさら無さそうなので、山頂駅の前のベンチまで引き返してそこで昼食にする。大きなお世話かもしれないが、せっかくの山頂にお土産屋等の姿は見当たらず、これでは観光目的で来た人にはちょっと物足りないんじゃなかろうか。

さて、11時56分に再出発すると、下山は往路を引き返すだけであり、再びポケGOをやりながら駐車場(12時43分)まで戻ってくる。ちょうど昼メシ時ということで観光客の数は一段と増えたようであるが、雲が増えてしまったせいで日差しの方は弱まる一方であり、湖岸まで散歩した後、早々に帰途についた。本日の総歩行距離は6.4kmだった。

ということで、恒例の日帰り温泉伊香保グランドホテルに併設された「黄金の湯館」を利用したが、まあ、値段からすればそう悪くない。一方、山歩きに関しては少々不完全燃焼気味であり、観光地の山としてはいろんな面で整備不足が目立つ。もっと登山コースを整備し、途中に甘味処なんかを配してくれれば高尾山並みの人気が得られるかもしれません。