奈良部山南東尾根

今日は、約2ヶ月ぶりとなるお手頃なロングコースの第27弾ということで、佐野市にある奈良部山の南東尾根を歩いてきた。

今日のコースは昨年3月に閑馬岩峰群を歩いたときからの懸案事項であり、奈良部山の手前にあるという3つの岩場の攻略法についてはとうの昔に学習済み。しかし、気弱な性格が災いしてなかなかその気になれずにいたところ、来週月曜日の大雪の予報を耳にしてお尻に火が付いてしまい、何とか雪が降る前に済ませてしまおうと、午前7時前に越沢橋の先にある駐車スペースに到着する。

身支度を整えて6時56分に出発し、すぐ先にある石碑の建つY字路(6時57分)を左に入る。しばらく進むとイノシシ除けのフェンスに行く手を阻まれてしまうが、幸い用水路側から回り込めば容易に突破は可能であり、それを過ぎた辺りでいよいよ右手の尾根へと取り付く。

尾根に乗るまではちょっと苦労するが、小さな石の祠(7時30分)のある辺りから先はずっと平坦な山道が続き、ホッと一息。7時54分に目指す尾根に行き当たると、まずはここを左折して昨年3月以来となる516P(8時5分)に到着。今日は、ここから奈良部山までの尾根を繋げることになる。

さて、まだ全然元気なのでさっさと499P手前の分岐(8時14分)まで引き返し、今度はここを直進して9時6分に近沢峠に降り立つ。ちょっと左手に回り込んだ辺りから尾根へと復帰すると、そこから661.9mの三角点峰までの長い上りはなかなか大変であり、ようやく9時43分に山頂到着。お手製のプレートには“大久保山”の書き込みがあった。

歩き出してからまだ3時間も経っていないが、久しぶりのロングウォークであり、バテ回避のためにここで一回目の大休止。今日は一日中フリーなので時間を気にする必要はなく、老人らしく(?)“疲れる前に休む”という歩き方を身に付けるには絶好の機会であり、持参した熱い紅茶でゆっくり喉を潤してから再び歩き出す。

いわゆる地味尾根ということで、この先しばらくは目印になるようなものの無い状態が続くが、“カゲ山”という謎のメッセージ(10時16分)が連続する箇所を過ぎた辺りから次第にヤブっぽい雰囲気が濃くなり、大岩(10時55分)を左に巻いた先のピークからの下りは一面のカヤト(11時17分)となる。

この付近、かつてはそれなりの交通量があったらしく、藪の中にも踏み跡が続いているが、それをたどっているうちにいつしか尾根筋を外してしまい、土が柔らか過ぎて上りにくい斜面を懸命に這い上がって鉄塔(11時42分)の建つピークに到着。スマホを見ると珍しく電波状態は良好であり、自宅に途中経過を報告しながら2度目の休憩をとった。

ここまで来れば懸案の岩場はもうすぐであり、723P(12時11分)で熱い紅茶を口に含んで心を落ち着けてから先に進むと、間もなく最初の岩場(12時25分)に行き当たる。しかし、ここはちょっと戻って右から巻いてしまえば何ということはなく、続く第2の岩場も手掛かりは豊富なので左から巻き気味に上って何とか無事にクリア。

そして最後に控えているのが最も困難とされる第3の岩場(12時47分)であり、ここはセオリーどおり右(=東側)から巻く予定だったが、実は直前になって最新の情報をググってみたところ、「踏み入る先にあるものは」というブログの管理人さんが昨年11月にここを歩かれたときのレポートを発見。

それに倣ってちょっと戻ったところから左(=西側)に下りてみると、確かに目の前に立派な(?)トラバース道が現れ、そこを歩いて“あっさり鞍部(12時51分)に到達”してしまう。しかも、こちら側から見てみれば西側を巻く方がいかにも自然であり、う〜ん、何故今までこのことが知られてこなかったのだろう?

まあ、何はともあれこれで岩場の緊張感とはオサラバであり、最後の長い上りを喘ぎながら上って13時25分に二度目の奈良部山(985.5m)。ちょっと離れたところに落ちていた山名板を拾い上げ、木の枝に結び直して証拠写真を撮る。ここまで小まめに小休止をとってきたおかげで疲労感は少なく、菓子パンを食べながら水筒の紅茶を飲み干すと13時39分に再出発。

さて、下山路はちょっと引き返した肩のようなところ(13時43分。木に吊されたCDが目印)から北東に向って下りていくが、傾斜は結構キツメ。特に2枚目のCD(14時4分)の先からは先の見えないような急降下が続き、おそらく赤ペンキの目印が無かったら途中で引き返していたと思うが、やっとの思いで何とか林道(14時26分)まで下りてくる。

最後はカモシカや猿たちの見送りを受けながら長〜い林道をテクテク歩き、正賀沢神社の鳥居(14時47分)の前を通って暗くなる前に駐車スペース(16時24分)まで戻ってくる。正月太りのせいもあってか、予想したより時間がかかってしまったが、本日の総歩行距離は24.3kmだった。

ということで、織姫神社から始まる尾根に続き、三床山からの尾根も足尾まで繋げることに成功し、とりあえず満足。これもひとえに岩場の攻略法をネット上で公開してくださった諸先輩方のおかげであり、もう第3の岩場も恐るるに足らずだろう。一方、今回最も気を使ったのは最後の林道への急降下であり、(まあ、足を滑らしても死ぬようなことは無いだろうが)もう二度と下りで使うことは無いと思います。