谷倉山から尾出山へ

今日は、お手頃なロングコースの第29弾ということで、鹿沼にある(高い方の)谷倉山から尾出山までをぐるっと周回で歩いてきた。

尾出山の北側をどうやって歩こうかと考えながら地形図を眺めていたところ、その東に位置する谷倉山までそう遠くないことを発見。調べてみると、以前はロープ必須とされていた谷倉山の南東キレットも最近はロープ無しでクリアされているようであり、それなら何とかなるかもしれないと思って午前6時前に寺沢橋手前の駐車スペースに到着する。

6時ちょうどに歩き出し、まずはそのまま県道199号線を北上すると右手に鉄塔巡視路を示す黄色の標柱(6時13分)が立っており、ここが今日の登山口。残念ながら、鉄塔巡視路はほんの一部しか利用できなかったが、道なき急斜面を我慢して上り続け、鉄塔(6時29分)を経由して6時54分に646Pに着く。

ここから今日の尾根繋ぎが始まる訳だが、キレット手前のアップダウンもなかなかの急斜面であり、そこを慎重に通過して7時19分にキレット鞍部に降り立つ。深呼吸の後、事前学習のとおり最初の岩場の右側を上っていくと目の前に岩壁が立ちふさがり、ここがこのキレットの最難関。

結果的には、(おそらく「あにねこ登山日誌」の管理人さんと同様)左下→右上→左上→直登といった感じで無事に岩壁を越えることが出来たが、最後の直登のところで足を滑らせるとタダでは済みそうにないので、やはり挑戦するにはそれなりの覚悟が必要。7時37分に石祠のところ着いたので、娘に“無事キレット通過”とLINEを入れた。

さて、7時49分に谷倉山(747.4m)に着くが、山名板も無いのでさっさと先に進む。尾根の西側には伐採地が広がっているものの、晴の天気予報は外れて上空は見事な曇天であり、さほど強くない風には小さな雪粒が混じっている。そんな中を歩いて行くと、二基の鉄塔(8時32分と8時39分)を過ぎた辺りから作業道や林道の存在が目に付くようになる。

例によってなるべく尾根上を歩くよう心掛けるが、アップダウンは緩いのであまり負担には感じられず、9時43分に紅白鉄塔。その少し前から尾根上に薄い積雪が見られるようになるが、比較的新しいものなので歩く支障にはならない。しかし、尾根を横切るように付けられた大型獣のものと思われる足跡を見つけたときは、正直、ちょっとビビった。

そろそろ今日の尾根繋ぎの終点である大荷場木浦沢林道に行き当たるかなあと思いながら歩いていると、なんと尾根はその林道の寸前でスパッと切断されており、ゴールは眼下に見えているものの、そこまで下りていくのは無理。ちょっとウロウロしてみたが何処にも階段らしきものは見当たらず、仕方がないので少し引き返したところから北側の林道に降り、そこから舗装道を歩いて「狩猟鳥獣捕獲禁止区域」の看板の立つ氷室山の登山口(10時25分)へ。

ちょっと予定とは違ったが、こちらから見ても高いコンクリートの法面で覆われた尾根に取り付くことは不可能であり、納得して降りてきたところから尾根上に復帰。しばらく来た道を引き返すと赤ペンキ等の賑やかなピーク上の分岐(10時50分)にたどり着き、今度はここを真っ直ぐに進んでいく。

いつしか積雪は消え失せ、「左大字秋山」と書かれた立派な標石(11時22分)を過ぎてどんどん歩いて行くと、いよいよ尾出山への上りに差し掛かる。鉄網(12時3分)の設置された斜面は上に行くに従って次第に傾斜がキツくなり、疲れた足には山頂直下の岩場のある急斜面もかなりこたえる。ようやく山頂(933.1m。12時37分)にたどり着いたときには肩で息をするような状態だった。

山頂には今日初めて出会う2名の登山者が居らしたが、疲れ果てた姿をお見せするのは恥ずかしいのでちょっと離れたところで軽く菓子パン等を食べたくらいで12時46分に再出発。ここから高原山まで歩くのはこれで三度目だが、出だしの下りは記憶していたよりかなり厳しく、伐採地と化した尾出峠(13時6分)まで下りてきてようやくホッとする。

しかし、そこから先にはもう何の心配も要らない快適な登山道が続いており、山田山(825m。13時18分)〜高原山(754.1m。13時47分)〜二基の鉄塔(14時00分、14時17分)〜林道(14時28分)と歩いて14時49分に駐車スペースまで戻ってくる。本日の総歩行距離は21.7kmだった。

ということで、天気の方はイマイチだったが、谷倉山の南東キレットを含むコースを予定どおり歩くことが出来たのでとりあえず満足。次は(高い方の)不動岳の南に伸びる尾根を歩く予定だが、気温の上昇に伴って低山歩きのシーズンも終わりに近づいており、いつになるかはちょっと不明です。