渋温泉旅行(第2日目)

今日は、今回の家族旅行のメインイベントである「地獄谷野猿公苑」での猿見物を楽しむ予定。

朝風呂に入ってから、昨日の夕食と同様、8階の大広間(=国の登録有形文化財の指定を受けている。)で朝食をとる。チェックアウトは午前10時なのでもっとゆっくりしていたいところであるが、事前学習によると「地獄谷野猿公苑」の駐車場はすぐに満車になってしまうそうであり、妻や子を急かすようにして宿を後にする。

公苑の駐車場までは車で10分もかからなかったが、まだ午前9時前だというのに満車寸前の混雑ぶりであり、我が家の車が駐車できた最後の一台だったかもしれない。長男を除く三人はここで持参した山靴に履き替えたのだが、山歩きをしない長男用に持ってきた長靴がちょっと小さいということで一悶着。幸い、公苑入口のお店でブーツのレンタルをしていたので、それに履き替えさせて1.6km先の「地獄谷野猿公苑」を目指す。

雪解けで泥濘んだ未舗装道を30分くらい歩いて行くと、古びた温泉宿の向こうに野猿公苑が見えてくる。周囲の山の斜面にはまだ積雪が残っているものの、快晴に恵まれたこともあって有名な“スノーモンキー”の厳粛(?)な雰囲気からはほど遠いが、温泉に入っている猿の姿も2、3匹見ることが出来たので、まあ、我が家的にはこれで十分。

それにしても、ここにいる猿たちの冷静さ(?)ときたらちょっと驚異的であり、多くの観光客の姿がまるで目に入らないかのように自由気ままに行動している。さすがに手を出そうとする人間はいなかったが、至近距離からカメラを向けられても特に興奮するようなそぶりは見せず、悪名高き日光の猿たちとは大違いだなあと感心してしまう。

小一時間ほど愛らしい猿たちの姿を観察してから退出したのだが、帰る途中の道沿いにも数頭の猿たちが待ち受けてくれており、“まるでお見送りしてくれているみたいだねえ”と娘と話していたのだが、向こうからビニール袋を手に持った男性が歩いて来た途端、そのうちの一匹がサッと飛びかかって彼のビニール袋を強奪! 何だ、やっぱり日光の猿と大差ないじゃないか。

そんな感想を言い合いながら公苑入口まで引き返し、その先にある「猿座カフェ」で一休み。駐車場は依然として満車状態が続いているようであるが、何とかバックで抜け出して次の目的地である長野市の「真田宝物館」へ向かう。

ここも、前回、妻と一緒に訪れた場所であるが、NHK大河ドラマ真田丸」を見た(=といっても、総集編だけであるが。)後ということで感慨も一入。家系図等の説明にドラマでその役を演じた俳優さんの顔写真を載せておいてくれれば親切なのになあ、と思いながらゆっくり見て回った。

その後、前回はパスしてしまった「真田邸」を見学してから「松代城跡」へ。そろそろお腹が空いてきたので、その近くにある「竹風堂松代店」に入って昼食ついでに何か甘いものでも食べてみようと思っていたが、残念ながら家族の賛同が得られず、「日暮し庵」まで歩いてソバや麦とろご飯の昼食をとる。うちの子ども達は好き嫌いは多いのに、何故かソバだけは大丈夫なんだよね。

ということで、その後は長男を長野駅まで送り届け、いつも気になっていた「川中島古戦場八幡社」に立ち寄ってから無事帰宅。今回の家族旅行は俺の定年退職祝いも兼ねていたようだが、おかげさまでとても楽しい時間を過ごすことが出来た。まあ、定年といっても日常生活にそれほど大きな変化がある訳ではないので、これまでどおりのんびり過ごしていく所存です。