イントゥ・ザ・ウッズ

今日は、家族と一緒にディズニーの新作ミュージカル映画「イントゥ・ザ・ウッズ」を見に行ってきた。

今週末は興味を惹かれる作品が何本か同時公開される予定なのだが、すっかりミュージカル・ファンと化してしまった我が家にしてみればこの作品を見逃す訳にはいかない。監督は、先日、DVDで鑑賞して家族にも好評だった「シカゴ(2002年)」と同じロブ・マーシャルであり、これにディズニーの資本が加わればつまらない作品になる筈は無かろうということで、期待に胸を膨らませて映画館へ。

さて、ディズニー映画らしいロマンチックな映像とテンポの良い佳曲“Into the Woods”とで幕を開ける本作の滑り出しは上々の出来なのだが、主要な登場人物が森の中へと入っていったあたりからだんだん雲行きが怪しくなってくる。

「シンデレラ」、「赤ずきん」、「ジャックと豆の木」、「ラプンツェル」といった有名な童話がベースになっており、それらを結び合わせるために“魔女の呪いによって子どもが出来なくなったパン屋夫婦の物語”が新たに付け加えられているのだが、どうもこの仕組みが上手く機能していないらしく、ストーリーは散漫で一向に盛り上がりを見せてくれない。

おそらく生の舞台であれば個々のエピソードやパフォーマンスが重要視され、全体のストーリーは二の次ということになるのかもしれないのだが、比較的冷静な気持ちで見ていられる映画の場合、やはりストーリーは重要。登場人物のうちの誰かを“主役”に位置づけ、ストーリー展開をより明確にすべきだったように思う。

ということで、登場人物の中では(中途退場してしまうものの)大御所のメリル・ストリープが圧倒的に目立っており、彼女の歌う“Last Midnight”が本作のベスト・パフォーマンス。それに比べ、シンデレラ役のアナ・ケンドリックがちょっと地味過ぎなのは、近く公開予定のディズニー映画「シンデレラ(2015年)」に気を使ったせいなのでしょうか。