ピッチ・パーフェクト2

2015年作品
監督 エリザベス・バンクス 出演 アナ・ケンドリックレベル・ウィルソン
(あらすじ)
ベッカ(アナ・ケンドリック)が所属する女子アカペラチームの“バーデン・ベラーズ”は目下全米大会3連覇中。ところが、オバマ大統領の誕生日を祝うイベントでメンバーのファット・エイミー(レベル・ウィルソン)が大失態を演じてしまい、チームは国内での活動を禁止されてしまう。窮地に陥ったベラーズは、コペンハーゲンで開催される世界大会に優勝して名誉挽回を図ろうとするのだが…


アナ・ケンドリックが主演を務めた「ピッチ・パーフェクト(2012年)」の続編。

前作同様、映画館に見に行こうと思っていたのだが、あっと言う間に上映が打ち切られてしまい、やむなくDVDで鑑賞することに。都会では多種多様なミュージカル作品がひっきりなしに上演されており、TVドラマ「glee」もそれなりの人気を博していると思っていたのだが、残念ながら地方でのミュージカル人気はまだまだのようである。

さて、世界大会での優勝を狙うベラーズの前に立ちふさがる最強のライバルは、一糸乱れぬ大迫力のダンスを得意とするドイツの“ダス・サウンド・マシーン”。彼等の身に付けている黒っぽい衣装からして、もう完全に“ナチっぽい”のだが、一方のベラーズに対しても“世界中から嫌われているアメリカのチームが世界大会で優勝できる訳ない”とのコメントが(それも米国人の解説者から)付されており、まあ、バランスはとれている。

クライマックスとなるのは、当然、世界大会でのガチンコ対決であり、ダス・サウンド・マシーンの力強いパフォーマンスに対し、アカペラ界では邪道と考えられていたオリジナル曲で勝負。かなり唐突な印象ではあったが、ベラーズの歴代OGがバックコーラスに加わるという演出には見ていて思わずホロッとさせられてしまった。

一方、続編の中心的エピソードになるのではと期待していたトレブルメーカーズの前部長であるバンパーとの確執に関しては、残念ながら全くの空振り。今回はファット・エイミーの“セフレ”というポジションで出演しているのだが、前作に比べて“ウザさ”は半減しており、エンドロールは彼の独壇場になっている。俺には良く分からないが、アメリカではああいったキャラクターが好まれるのかなあ

ということで、まあ、良くも悪くも前作の延長線上にある作品であり、新たな驚きは無いものの、安心して笑って見ていられる。アナ・ケンドリックの華の無さ(?)を補うべく参加した新メンバーのヘイリー・スタインフェルドもなかなか可愛いので、既に製作が決定しているらしい3作目にも期待が持てそうです。