REDリターンズ

2013年作品
監督 ディーン・パリソット 出演 ブルース・ウィリスジョン・マルコヴィッチ
(あらすじ)
元CIAのエージェントであるフランク(ブルース・ウィリス)は、恋人サラとの平凡な日々を楽しんでいたが、そんな二人の前に元相棒のマーヴィン(ジョン・マルコヴィッチ)が姿を現したのが運の尽き。昔、彼等が関わった“ナイトシェード計画”に関する極秘情報がネット上に流出したことがきっかけとなり、行方不明になったままの小型核爆弾を盗んだ容疑をかけられてしまう….


引退したCIAの敏腕エージェントの活躍を描いた「RED/レッド(2010年)」の続編。

前作もDVDで鑑賞している筈なのだが、正直、覚えていたのは、それなりに面白かったという印象とヴィクトリアに扮したヘレン・ミレンがやたら格好良かったということくらい。確か、前作にはモーガン・フリーマンも出演していたような気がするが、こっちに出ていないのは、おそらく前作でお亡くなりになってしまっているのだろう。

そんなモーガン・フリーマンに代わって仲間(?)に加わるのは、ロシアの女スパイであるカーチャ役のキャサリン・ゼタ=ジョーンズと世界一の殺し屋ハン・チョバイ役のイ・ビョンホン。二人ともバリバリの現役ということで、“引退組が現役組を打ち負かす”という面白さは薄れてしまったが、代わりに“スパイ同士の友情は国境を越える”みたいな可笑しさは滲み出ていたように思う。

ちなみに、同じ東洋人ということで、イ・ビョンホンにはピンク・パンサー・シリーズにおける“ケイトー”のような役回りが期待されていたのかもしれないが、格好の良さと落ち着いた雰囲気とが邪魔をしてスラップスティック的な可笑しさはかなり希薄。イ・ビョンホン自身、あまりコメディは得意ではないのかもしれないなあ。

一方、前作からの残留組の中では、唯一人の“素人”であるサラがとてもおいしい役どころなのだが、彼女に扮しているメアリー=ルイーズ・パーカーという女優さんが何とも中途半端。ジェニファー・ローレンスあたりが演じてくれていたら、ずっと魅力的なキャラになっていただろう。

ということで、まあ、見ていて腹の立つような作品ではなく、頭を使わずに気楽に楽しむのにはうってつけ。しかし、前作同様、一ヶ月もするとストーリーは忘却の彼方へと消えて行ってしまうのでしょう。