ゼロ・グラビティ

今日は、妻と一緒に「ゼロ・グラビティ」を見に行ってきた。

宇宙に行かなくても手軽に無重力体験が出来るということで、3D版を上映している方のシネコンへ出掛けてみたのだが、上映される部屋のスクリーンがあまり大きくなくて、ちょっとだけガッカリ。大スクリーンの方は、本日封切となる例のゼロ戦映画に占領されてしまったらしい。

しかし、スクリーン上に映し出される宇宙遊泳のシーンはなかなかリアルであり、3D版で見たのはやはり大正解。途中、ジョージ・クルーニー演じるコワルスキーが帰還してくるところでガッカリしてしまったのだが、間もなくそれが主人公の幻覚だということが分かってホッと一安心。その後は、決死の大気圏再突入に至るまでのノンストップ・アクションに一瞬たりとも目を離すことが出来なかった。

上映時間91分というコンパクトな作品なのだが、余分なエピソードを極力削ぎ落とし、“独力による宇宙からの帰還”というネタだけに絞り込んで勝負をかけたアルフォンソ・キュアロン監督の作戦は大成功。また、宇宙空間の深遠さを表現するのに、現在の3D技術がこれほど適していることが分かったのも嬉しい驚きだった。

ということで、ほとんど運任せみたいな大気圏再突入が成功してしまうあたりがちょっとご都合主義っぽかったが、俺のような素人にはそれ以外の不自然さは特に感じられなかった。まあ、内容的にアカデミー賞の作品賞は難しいだろうが、監督賞あたりは十分狙える作品だと思います。