キャッツ

1998年作品
監督 デヴィッド・マレット 出演 ジョン・ミルズ、エレイン・ペイジ
(あらすじ)
今夜は、天上に上るただ一匹のネコを選び出すため、ジェリクルキャッツが年に一度開催する舞踏会の夜。会場となる都会のゴミ捨て場には、リーダー格のマンカストラップの他、長老猫のオールドデュトロノミーや劇場猫のアスパラガス(ジョン・ミルズ)等が集まり、得意の歌やダンスを披露するが、そんな中、年老いた娼婦猫のグリザベラ(エレイン・ペイジ)だけは皆の輪の中に入れない….


妻と一緒に見るミュージカル映画の第4弾。

といっても、「キャッツ」に関しては、妻は劇団四季の舞台を一度見たことがあるため、初心者なのは俺の方。美しいメロディを持つアンドリュー・ロイド=ウェバー作の名曲“メモリー”と、大勢の猫が出てくるらしいという予備知識だけで鑑賞に臨んだのだが・・・

まず、最初の曲である“ジェリクルソング”に出てくる“ジェリクル”という耳慣れない単語にいきなり躓いてしまうのだが、その疑問が全く解消されないままに次々と個性的な猫たちが登場してくるものだから、頭の中ははてなマークのオンパレード。そして、ようやく“明確なストーリーはないらしい”ということに気付いた頃に流れてくるのがグリザベラの歌う“メモリー”。

この名曲がこのような状況で歌われるというのは全くの想定外であり、その衝撃のおかげでそれまで頭の中にあったモヤモヤ感(と眠気)は一気に吹き飛ばされてしまい、その後は比較的落ち着いた気持ちで猫たちの素晴らしい歌や踊りを楽しむことが出来た。

まあ、先ほど「清須会議(2013年)」のところで“予備知識は不要”みたいなことを書いたすぐ後でこんなことを言うのも何なのだが、本作に関しては、あらかじめ“あらすじ”に書いてある程度のストーリー設定を頭に入れておいた方が楽しめることは間違いなく、それが“結末”よりも“過程”が重要となるミュージカル作品の特徴でもあるのだろう。

ということで、正直、本作の初回の満足度は“まあまあ”程度のものだったのだが、2回、3回と繰り返し見ているうちに満足度がどんどん上昇していくことはまず間違いないところ。ネット上の情報によると、実際の舞台では出演者が観客席に下りてくる等、ショー的な要素も強そうなので、DVDでもう少し勉強してから劇団四季の舞台も見てみようと思います。