“天上の愛・地上の美 ”ヨーロッパ絵画展

今日は、妻と一緒に、宇都宮美術館で開催中の「天上の愛・地上の美 ヨーロッパ絵画展 バロックから近代へ」を見に行ってきた。

展示されているのは、長野市在住の個人コレクター長坂剛氏が収集した作品の一部ということであり、いろいろなところで解説されているとおり、美術の教科書に載っているような画家の作品は皆無なのだが、作品自体、我々のような素人にも比較的とっつきやすいものばかりだったのがありがたい。

“天井の愛”というのは17世紀以降の、主に宗教画を中心としたバロック絵画の一群であり、“地上の美”というのは19世紀の風景画や風俗画のこと。“マギの礼拝”や“無原罪の御宿り”といったお馴染みのテーマを、名前を聞いたこともない色々な画家の作品で見られるのも楽しかったが、優れた作品は後者のグループに多かったような印象であり、ニコライ・アンドレヴィッチ・コシェーレフというロシア人画家の「脱穀場の子供たち」という作品が本日一番のお気に入りだった。

ということで、景気低迷の影響か、最近はこういった地味な内容の展覧会が多いように思われるのだが、まあ、歴史的な評価とは別に、自分の“好み”を充実・明確化する上ではかえって貴重な機会であり、これからも足繁く通わせていただこうと思います。