今日は、帝国劇場で上演中のミュージカル「レ・ミゼラブル」を家族で見に行ってきた。
昨年末に映画版の「レ・ミゼラブル」を拝見して以来、我が家のレ・ミゼ熱は一向に冷めやらず、遂に、娘を誘って舞台を見に行こうということになった。今月になって、ジャン・バルジャン役の一人であるキム・ジュンヒョンが怪我をしたというニュースが飛び込んできたが、8日には無事復帰したことが分かり一安心。
さて、劇場前で待ち合わせた娘と一緒に昼食を済ませ、期待に胸を膨らませて会場へ。劇団四季の「美女と野獣」を見たときの経験から、日本語ミュージカルに違和感を覚えないかちょっと心配していたのだが、生歌+生演奏の大迫力に圧倒されたせいもあって、最後まで楽しく拝見することが出来た。
一番驚いたのはそのスピード感であり、映画のようなスムーズな場面転換は到底無理だろうと予想していたのだが、実際は全くの逆。細かな説明を大胆にすっ飛ばしているため、ストーリー展開は映画よりもスピーディーであり、休憩時間を除き、鳴り続ける音楽は止まることがない。バルジャンがマリウスを背負って下水道を彷徨うところやジャベールの最期のシーンでの工夫にも感心してしまった。
少々残念だったのは、ジャベール役の川口竜也が比較的小柄なため、圧制者的なイメージが弱かったところ。バルジャンと相対するシーンでも、体格の良いキム・ジュンヒョンにイジメられているように見えてしまうため、やはり映画版や25周年記念コンサートのようにもっと強そうに見える役者さんを配するべきだったと思う。
ということで、ストーリー自体は200年近く昔の話であるが、前科者や娼婦といった弱者に対する社会の不寛容さを痛烈に批判している点では正に今日的なテーマを有する作品であり、これからもいろいろな形で楽しませていただこうと思います。