鳴蟲山

今日は、お手頃なロングコースの第11弾ということで、鹿沼市にある鳴蟲山を歩いてきた。

この山は、日光市の鳴虫山に名前が似ていること以外、特にこれといった特徴のない山であり、最短コースを使えば30分もかからずに山頂まで往復できてしまうらしいのだが、地形図で見るとその東西にクネクネとした長い尾根が連なっているのが分かる。念のためネット上の情報を探してみると、“栃木の山紀行”というサイトを運営している方が昨年4月に歩かれたときの記録が公開されているのを発見。早速、それを参考にさせていただくこととし、大芦川の橋を渡った先の路肩にある駐車スペースに車を止めて午前6時13分に出発。

まだ薄暗い中、車で来た道を少しだけ引き返すと、左手に狭い、しかし明確な林道が現れ、そこから杉林の中へ入っていく。しばらくすると、右手の尾根に取り付くのに絶好の作業道を発見し、それを使って難なく稜線上へ。ここが、今日の長〜い尾根歩きの出発点になる。

最初の目的地である小ピーク(6時57分)は山城の跡らしく、その名残である浅い掘りを乗り越えて、571.5ピーク(7時12分)〜鉄塔(7時31分)と進んでいく。ルートは明瞭とは言い難いが、7時59分に着いた派手な小ピークの先からは木の幹に描かれたペイントや巡視路の階段が現れるようになり、これならもう迷う心配はない、と思ったところで今日初めてのルートミス。

やはり油断は禁物と再び気を引き締めて進んでいくと、紅白の鉄塔(8時17分)の下を潜って、8時20分に鳴蟲山の山頂(724.6m)に到着。本来ならここで一休みしたいところであるが、本日のコースではまだ半分も歩いていない訳であり、自宅に途中経過をメールしたくらいで先を急ぐ。

ルートは再び不明確となり、踏み跡も消えたり、現れたりの繰り返しだが、なんとか尾根を外さないようにしばらく歩いていくと、事前学習のとおり、地形図には記載のない切り通し(8時45分)で尾根が分断されている。いったん立派な舗装道に降り立ち、すぐ北側に付けられた梯子を使って尾根に戻ろうとするが、何本もの倒木に行く手を阻まれて悪戦苦闘。ここが本日最大の難所だった。

稜線復帰後、岩場の中腹に造られた立派な石祠(9時7分)にお参りを済ませ、続く長い斜面を上りきって9時39分に718ピーク。次の699ピーク(10時7分)が予定していた本日の最終目的地ということで、見晴らしのない山頂で休憩を取りながら、下山ルートを検討する。

参考にさせて頂いた“栃木の山紀行”の管理人さんは、ここから北上して次の811.3ピークを目指されているのだが、気分的には今日の山歩きはもう十分であり、下山後の舗装道歩きに体力を温存しておく必要もあるということで、地形図に破線で記されたルートを頼りに南西の方向へ下山することにする。

さて、再出発後、西に向かって進んでいくと、10時21分に伐採地に出るが、地形図にあるような下山ルートは見つからない。ここを下りて行けば伐採に使われた作業道に出会いそうであるが、とりあえずは地形図にこだわってみることとし、地形図上の破線が交わる地点を目指して、急斜面をいったん北側へ下りてみる。

登山道が見つからなければ、適当な尾根をたどって下山するつもりであったが、幸運にも下りきった地点で作業道(10時32分)を発見することが出来、ホッと一安心。途中、近道できそうな枝尾根に入ってみたが、すぐに挫折してしまい、その後はおとなしく作業道〜林道(10時56分)〜舗装道(11時10分)と歩いて、12時59分に駐車スペースまで戻ってきた。総歩行距離は21.8kmだった。

ということで、急なアップダウンが意外に多く、尾根筋を見つけるのに多少苦労させられたが、予想どおり、この付近の低山には人の手が多く入っているため、マイナールートであっても道迷いの心配は比較的少ない。今日、初めて使ってみたeTrex30の調子も極めて良好でした。