赤倉山から半月山

今日は、足尾にある赤倉山を経由して半月山まで歩いてきた。

予定では妻と一緒に県北の塩沢山を歩くつもりだったのだが、彼女に急用が入ってしまったため明日に延期。それならばということで、溜め込んだ在庫の中から昨夜のうちにこのコースを選び出し、“お昼頃には帰るから…”という言い訳を残して足尾方面へ車を走らせる。

さて、事前学習のとおり赤倉郵便局の先を右手に入ると、曲がってすぐのところに車が数台止められるくらいのスペースがある。その先にも道は続いているが、舗装がガタガタなのを見てしまうとそこへ進入して行く勇気は湧いてこず、ここのスペースに車を止めて午前4時59分に歩き出す。

天気はあいにくの曇天であり、“雨になったら半月山はパスかなあ”などと考えながら歩いて行くと、5時14分に深沢林道の終点に着く。そこから沢に降りて(上流から見て)右岸に渡ると、いよいよ足尾から中禅寺湖へ抜けるという“半月道”の始まりであり、今でも「火の用心」のプレートが何枚かぶら下がっている。

こちら側から赤倉山に上るのにはいくつかルートがあるようなのだが、今回は地形図の877m地点から始まる尾根を選択。堰堤(5時20分)を過ぎ、枯れ木が4本並べてあるだけの橋(5時26分)を渡ると、そのすぐ先の小枝にピンクのリボンが結ばれており、食害防止ネットの付けられた木々の間から左手の斜面に取り付く。

間もなく尾根の形が明確になってくるので、しばらくの間はここを黙々と上っていく。ツツジの小枝が煩いくらいで藪はほとんど見当たらない尾根道に何の不満も無いのだが、このところ楽な山しか歩いてこなかったということでトレーニング不足は明らか。時々立ち止まって呼吸を整えながら上っていくと、次第に傾斜は緩やかになっていき、6時29分に赤倉山(1442.2m)。自宅に経過報告をしようとしたがスマホは不通だった。

上空は相変わらずの曇天であるが、膝下くらいの笹原に覆われた山頂はなかなか雰囲気の良いところであり、間もなく満開を迎えようとしているシロヤシオもとても綺麗。笹原に付けられた真っ直ぐな踏み跡をたどって1446ピーク(6時42分)〜1514ピーク(7時1分)と進み、7時9分に道幅の広い“神子内治山資材運搬路”に出る。

事前学習のとおり、この前後は半月道の一部が運搬路に置き換えられているようであり、幸い雨の心配は無さそうなのでこの運搬道を半月山に向かって歩いていく。しばらく先で運搬路は終わってしまう(7時12分)が、再び半月道となってからもルートは明瞭。7時32分に半月山第二駐車場に上っていく踏み跡との分岐に着くが、ここはそのまま半月道を進み、7時58分に半月峠に着く。ここならスマホが繋がることは分かっていたので、娘へのLINEで経過報告。

今日は(?)低山用のみすぼらしい格好なので、人が居るようならパスしようと思っていたが、8時17分に着いた展望台には誰もいない。シメシメと思いながらベンチに座って大好物のスニッカーズに齧り付き、ここまでの疲れを癒やしてから8時30分に半月山(1753.2m)。休憩は十分なので、証拠写真を撮っただけでさっさと下山に取り掛かる。

さて、半月山第二駐車場(8時46分)に着くと上空には青空が広がっており、とても気持ちが良いのでベンチに座って小休止。8時53分、半月道まで下りるために駐車場のフェンスを乗り越えようとすると、降りるところにお手製の足場が用意されており、その先の踏み跡の濃さを見ても大勢の登山者がこの“裏道”を利用していることは明らかである。

少々急な斜面を下って再び半月道(9時1分)に降り立つと、(往路で巻いてしまった1504ピーク(9時13分)を踏むために一時ルートを外れた以外)ひとまずはそのまま往路を引き返し、運搬路終点(9時23分)を過ぎて9時27分に1514ピークへの分岐点。

今度はそのまま広い運搬路を進んでいくと、しばらく先で右手に古タイヤやらケルンやらの賑やかな目印が現れ、ここが七曲がりへの分岐点(9時46分)らしい。次第に大きくなる水音を聞きながら大きくジグの切られた半月道を沢まで下っていくと、「足尾⇔半月」のプレートのあるところ(9時53分)で沢の右岸に渡る。

しばらく先の崩落地(10時4分)では寸断された斜面をよじ登れずに少々焦ってしまったが、リボンに従って沢まで下りて迂回すれば大丈夫。その先も、一度(=今回の記録では10時20分から10時23分の間)だけ左岸に渡った以外、半月道は沢の右岸に続いており、まあ、廃道らしく石や枯れ葉に覆われてはいるものの、山歩きには十分利用可能だろう。

深沢雨量観測局(10時29分)の前後からは次第に歩きやすくなり、例の「火の用心」のプレートも目に付くようになってくる。10時43分に今朝方尾根に取り付いた地点に着くとその後は往路を引き返すだけであり、11時7分に駐車スペースまで戻ってくる。本日の総歩行距離は17.6kmだった。

ということで、歩き出した頃は雨が心配になるような天気だったが、一時、青空が見えるくらいまで回復してくれたおかげで任務は無事完了。赤倉山の山頂付近は自然のスキー場のように開放感のある素敵な場所であり、機会があればいつか別の尾根を使って再訪したいと思います。