会津駒ヶ岳

今日は、福島県の桧枝岐村にある会津駒ヶ岳を歩いてきた。

最初、谷川岳の次は八ヶ岳日本アルプスへの日帰り(又は車中泊)登山を考えていたのだが、調べてみると、登山口まで行くのに車で片道4時間以上かかりそう。元々、車の運転があまり好きじゃないこともあって、7〜8時間程度の山歩きのために往復で10時間近く車を運転するという点にどうしても合点がいかず、とりあえず今回は比較的近場の山で我慢することにした。

7月に妻と尾瀬沼に行ったときの経験から、早朝なら桧枝岐村もそう時間はかからないということで、日の出前に自宅を出発し、午前5時過ぎに「会津駒ヶ岳駐車場」の表示がある桧枝岐村民野球場の駐車場に到着。林道の先にも駐車スペースがあるらしいのだが、今日は時間と体力が許せばキリンテ口に下山する予定なので、こちらの方がむしろ都合が良い。

5時12分に駐車場を出発し、国道352号線を進んだところにある滝沢登山口(5時16分)という立派な標識の先からは舗装された林道を歩いていく。一度、近道の標識(5時23分)に従って左手の山道に入り、再び林道(5時29分)に出たところのちょっと先に例の階段(5時34分)があったので、その前で靴をスニーカーから山靴に履き替え、いよいよ本格的な山歩きがスタートする。

樹林帯の中のそれなりに傾斜のある山道を進んでいくのだが、ほとんど見晴らしはなく、所々に設置された山頂までの距離が記された標識を励みに、“4.1km”(5時59分)〜“3.7km”(6時11分)という調子で上っていく。“2.9km”の標識がある水場への分岐(6時27分)の先からは傾斜も次第に緩やかになり、“2.7km”(6時36分)〜“2.2km”(6時48分)〜“1.7km”(6時58分)と進む。

7時7分、木道が始まった先でようやく湿原に出るが、生憎あたりにはガスが立ち込めていて視界は10mも利かない。そんな中を“1.2km”(7時8分。休憩用のベンチ有り)〜“0.7km”(7時19分。駒ノ池の分岐)と進んでいき、巻き道との分岐(7時27分)を右手に入ると、間もなく会津駒ヶ岳の山頂(2133m。7時31分)に着く。

相変わらず周囲は真っ白であり、ここで引き返そうかとも考えたが、先日の流石山のようなこともあるかと思い直し、予定どおり中門岳に向かう。すると、巻き道と合流した先のあたりから空が次第に明るくなり、それに連れて視界も広がっていく。結局、近隣の山々を一望とまではいかなかったものの、池塘の点在する湿原の様子を見渡せるようになった。

7時57分、本日の最終目的地である中門岳(2060m)に到着し、標識の前のベンチに腰を下ろして一休み。見渡す限り他には誰もいないので、しばらくの間、周囲の景色を楽しんでから来た道を引き返す。晴れていれば、もう一度、駒ヶ岳山頂に立ち寄るつもりだったが、山頂への分岐(8時24分)に近づいた頃には再びガスが濃くなってきたため、そのまま巻き道を直進する。

駒ノ池の分岐まで戻ってきたが、時間も体力もまだ十分に残っているので、予定どおり富士見林道を通ってキリンテ口へ下山することにする。駒ノ小屋(8時35分)を過ぎたところで木道は終了し、あまり雰囲気が良いとは言えない山道を少々後悔しながら進んでいくが、最初の小ピークの先からは見晴らしの利く尾根歩きが中心となり、天候に恵まれさえすれば素晴らしい眺望が期待できそう。

9時34分に大津岐峠に到着。巨大な標識は倒壊していたが、ここの分岐を左折してキリンテ口を目指す。ちょっと距離があるものの、傾斜は緩やかで荒れてもいないとても歩きやすいルートであり、木の幹に赤ペンキで“キリンテ30分”(10時36分)と書かれている付近から沢の音が大きくなってくる。その沢を渡ったところには、ご親切にもバスの時刻表(10時50分)が設置されており、10時56分、キリンテ口に到着。

先程の時刻表によると11時17分着のバスに乗れそうであるが、それまでボーッと待っているのも何なので、当初の予定どおり駐車場まで歩くことにする。山靴を再びスニーカーに履き替えて国道352号線をテクテクと歩いていくと、滝沢登山口(11時45分)を過ぎ、11時49分に駐車場まで戻ってくることが出来た。

ということで、山頂の天気は少々残念だったが、まあ、湿原の雰囲気を楽しむことは出来たので後悔はない。桧枝岐村関連では、これで燧ヶ岳、会津駒ヶ岳と歩いたので、来年はいよいよ平ヶ岳のロングコースに挑戦してみようと思います。