越後駒ヶ岳

今日は、新潟県にある日本百名山の一つである越後駒ヶ岳を歩いてきた。

この山を歩くに当たっての最大の問題は登山口のある枝折峠における駐車場確保の難しさであり、最近の混雑具合をネットで調べてみたところ、休日は午前4時着でも満車という恐ろしい状況。その原因の一つになっているのが“滝雲”なる珍しい自然現象であり、その写真を撮ろうとするカメラマンと登山者とが収容台数30台の狭い駐車スペースを奪い合うのだから、俺のような遠隔地に住んでいる者には勝ち目が薄い。

路上駐車も出来るだけ避けたいということで、何とか平日に休みを取れるタイミングを見計らっていたところようやくチャンスが到来し、本日、午前5時過ぎに枝折峠の駐車場に到着。あまりパッとしない天気予報のおかげもあってか、駐車場は1/3程度が埋まっているだけだった。

さて、一応ヘッデンは用意してきたものの、急ぐ必要は無いので周囲が明るくなるのを待って5時35分に出発。しばらく歩いて行くと滝雲狙いの数名のカメラマンの方々と遭遇するが、彼等の話によると、今日は雲の量が少ないので滝雲は見られないだろうとのこと。駐車場が空いていたのは、そんなことも関係していたのかもしれないなあ。

ルートはほぼ尾根伝いに付けられており、本来なら周囲の美しい紅葉を愛でながら歩くことが出来るのだが、あいにく今日の天気は曇りがちであり、日差しが弱いため鮮やかさには大きく欠ける。しかし、アップダウンの緩やかな山道はとても歩きやすく、5時55分に枝折大明神のある明神峠を過ぎ、6時35分に道行山と巻き道との分岐に着く。

道行山の山頂(1298m)はそこを左に入ってすぐであり、6時37分に到着。その先もルートは明瞭であり、スタコラ下っていくがなかなか巻き道と合流しない。不思議に思ってGPSを確認すると、まったく見当違いなところを歩いていることを発見して吃驚仰天。要するに、先程の分岐で巻き道と判断した方が正規のルートだった訳であり、慌てて分岐(6時50分)まで引き返す。

小倉山(1377.8m。7時18分)に着く頃には雲の切れ間から太陽が顔を出し、前駒の斜面を彩る紅葉がとてもきれいだったが、百草ノ池(7時44分)の先からは次第にガスが濃くなってしまい、周囲の景色は白一色へ。そんな中、意外に長い岩場を上って駒の小屋(8時20分)に着くが、まだ疲れていないので休むことなく山頂を目指し、中ノ岳分岐(8時31分)を過ぎて8時34分に越後駒ヶ岳の山頂(2002.7m)に着くことが出来た。

雨は降っていないものの、濃いガスのために山頂からの見晴らしはゼロ。証拠写真を撮り、自宅へのメールの送信を3度目でようやく成功させると、後はもうすることもないのでさっさと下山に取り掛かり、8時57分に駒の小屋まで戻ってくる。

下りは寒いので、上りの途中で脱いだ山シャツを再び着込んで再出発。百草ノ池(9時34分)〜小倉山(9時56分)〜道行山分岐(10時22分)〜明神峠(10時57分)と往路を引き返し、11時16分に駐車場まで戻ってきた。本日の歩行距離は15.7kmだった。

ということで、あいにくの天気のため秋晴れの紅葉の中を歩くことが出来たのは限られた時間だけだったが、コース自体はなかなか魅力的であり、開放感のある雰囲気は大いに好感が持てる。いつになるかは判らないが、天気の良い紅葉の時期に再度歩いてみたいと思いました。