折角の日曜日なのにお天気は朝から雨模様ということで、家族で「天使と悪魔」を見に行ってきた。ここのところ、「スラムドッグ$ミリオネア」、「グラン・トリノ」と俺の趣味にばかり付き合わせていたので、久しぶりの家族サービス的な意味合いもある。
「ダ・ヴィンチ・コード(2006年)」の続編(=原作とは順番が逆)ということであるが、物語的にはこちらのほうが随分と単純であり、ベルニーニがどんな人物か知らなくてもとりあえずは問題なくストーリーについて行ける。いや、本当は見ていていろいろ気掛かりな点は浮かんでくるのだが、スピーディな演出のためにいちいち疑問を感じている時間的余裕がないっていう感じ。このへんもロン・ハワードの作戦なのかねえ。
例の大爆発があってからラストまでの展開が少々尻つぼみ気味であり、どんでん返しのネタが録画されたビデオ映像というのはあんまりだと思うが、全体的には及第点を差し上げられる出来であり、一昨年訪れたパンテオン、サン・ピエトロ大聖堂、ナヴォーナ広場、サンタンジェロ城といったローマ市内の観光名所が次々に登場するのもとても嬉しかった。
とはいっても、やはり見終わって人心地がつくといくつかの疑問点が頭をもたげてくる訳で、その最大のものは“そもそもカメルレンゴの狙いは何だったのか”という点。最初から自分が法王になることを狙っていた(=妻の意見)とも考えられるが、そうすると例の大爆発も彼の予定に入っていたことになり、うーん、それもちょっと信じ難い。
ということで、帰りがけに原作の文庫本(=あれっ、いつのまにか三分冊になっている。)を購入し、俺が読んでみることになった。まあ、読むのに大した時間はかからないと思うが、なんか巨大資本の陰謀にまんまと載せられているような気がするのがちょっと悔しいです。