20世紀少年〈第2章〉最後の希望

20世紀少年(2008年)」の続編が公開されたので、家族で見に行ってきた。

監督は同じ堤幸彦だし、彼に「ダークナイト(2008年)」のクリストファー・ノーランのような真似は到底できそうにもない故、最初からあまり期待しないで見た訳であるが、残念ながらその予想は全く裏切られることはなかった。

まあ、我が家では、全員、漫画の方で事前学習を済ませている訳であるが、そんな我が家のメンバーの中からでさえ脱落者(=当然、妻です。)が出るくらい、ストーリーは意味不明。大体、漫画の方でも、このあたりのストーリー展開は不必要と思われる程に複雑化しているにもかかわらず、それをきちんと“整理”することなく、単に端折っただけで本作に取り込んでいるため、各エピソードは全て中途半端。冒頭に登場する「13番」の正体を、本作を見ただけで理解できる人間って、いったいこの世の中に何人いるんだろう?

さらに、“大作”という形容詞はどこへやら、前作以上にお金をかけていない絵作りは見ていて悲しくなるばかりであり、最早、出演者が(ちょっと)豪華なだけのカルト映画というレベル。「TRICK トリック-劇場版-(2002年)」を拝見したとき、堤幸彦というのはヘタウマが持ち味なのかと思ったが、このシリーズを見る限りでは、予算を安く上げることだけが取柄の監督のようにも思えてきた。

ということで、本作ではヤマネに撃たれた“ともだち”の正体を明らかにしていない故、漫画の方とは違った結末になる可能性を残している訳で、まあ、その確認のために次の完結編も見に行くことになるとは思う。しかしなあ、ここまで来たら、いっそのこと“ともだち”の正体はカツマタ君でも良いような気になってきたなあ。(=ナゲヤリ)