ラブソングの作り方

2006年作品
監督 マーク・ローレンス 出演 ヒュー・グラントドリュー・バリモア
(あらすじ)
80年代の人気グループ“PoP”の主要メンバーだったアレックス(ヒュー・グラント)も今や落ち目。ソロ活動は続けているものの、遊園地や同窓会での営業が主な仕事といった状態。そんなところへ人気アイドル歌手から新曲を書いてほしいという依頼が舞い込み、彼はひょんなことから作詞の才能を見出したソフィー(ドリュー・バリモア)と一緒に曲作りに挑むが….


ヒュー・グラントドリュー・バリモアによるラブコメ。でも、俺のお目当ては実は前者の方。

というのも、俺には妙に生真面目な一面があって、そのことをちょっと負担に感じているんだけど、まあ、そんな訳で昔から“軽妙”というか“いい加減”な人物に対して憧れを抱いている。そして、今の男優さんの中でそんな俺の理想に一番近い感じなのがヒュー・グラントなんだよね。

もちろん、最後の決めるべきところではちゃんと決めてくれる訳だけど、彼の場合、その決め方がナイーブというか、なんかちょっと照れくさそうで、まあ、このへんも彼の計算の内なのかもしれないが、なんか好感が持てる。この作品でも、盛りの過ぎたアイドルという適度にダメな役どころを軽妙に演じており、なかなか楽しく見ることができた。

まあ、ストーリー自体はラブコメの王道みたいなもので特に新鮮味はなかったけど、劇中で披露される様々なポップ・ミュージックが作品に花を添えており、サービス精神のほうは十分。アレックスが所属していたPoPというグループは当然架空のものだけど、彼等と同時期の(今は落ちぶれた)アイドルとして名前の挙がるミュージシャンのほうはみんな実名で、昔の人間にはそのへんのキワドサも面白かった。

ラストで、敵役の二人に対してお咎めなしのままで済ませてしまうのかとちょっと残念に思っていたら、ちゃんとエンドロールの中で彼等に仕返しをしてくれており、このへんの配慮も嬉しかったです。

ということで、決して後世に名を残すような作品ではないんだろうが、とりあえず2時間弱の間は十分に楽しませていただいた。ところで、アレックスのライバルの名前が“コリン”っていうのは、「ブリジット・ジョーンズの日記(2001年)」等でヒュー・グラントの恋敵になったコリン・ファースを意識したのかな?