霧ヶ峰と木曽駒ヶ岳(2日目)

今日は、妻と一緒に木曽駒ヶ岳を歩いてから帰宅する予定。

今回の計画ではシルバーウィークと紅葉シーズンの狭間を狙ってみたのだが、それでも混雑は免れないだろうと予想して午前4時にホテルを出る。例によって妻は呆れ顔だが、間もなく着いた菅の台BCの駐車場は満車の一歩手前といった状況であり、今日ばかりは俺の心配性が役に立ったらしい。

実は、ひとつ手前の「女体入口」からバスに乗る方法も考えていたのだが、バスの増発便はこちらが始発のようであり、結局、3台目の増発便に乗ってロープウェイ駅のあるしらび平へ移動。シルバーウィークのときはここで整理券を渡されたらしいが、今日はほとんど待ち時間なしであり、そのままロープウェイに乗って6時20分過ぎに千畳敷駅に着くことが出来た。

目の前にはこれまで何度も写真等で目にした千畳敷カールが広がっているが、太陽は厚い雲に覆われているために少々薄暗い雰囲気なのがとても残念。しかし、天気予報では雨の心配はなさそうであり、身支度を整えて6時30分に歩き出す。ロープウェイの利用により登山者の集団が分散されるため、登山道での混雑を回避できるのはとても有難い。

さて、標識(6時43分)の先から八丁坂を上って行くと、ようやく太陽が雲の上に顔を出してくれたようであり、周囲の絶景が一気に鮮やかさを取り戻す。紅葉の方はまだ始まったばかりだが、目の前に広がる岩稜はまるで自然の要塞のようであり、その中央には一際高く宝剣岳が聳え立っている。

ようやく乗越浄土(7時25分)に着いた頃には、上空には爽やかな秋の青空が広がっており、雲海の上に連なる南アルプスの山々の向こうには富士山の姿を認めることも出来る。月山、鳥海山霧ヶ峰に続く“日本百名山4連敗”は何とか免れることができたようであり、最高の気分になって宝剣山荘(7時35分)に到着する。

久しぶりの山歩きで最初は身体が重かったという妻もようやく調子が出て来たようであり、休憩なしで中岳に向かおうとするが、ここでGPSのスイッチを入れ忘れていたことに気づいて予期せぬ小休止。その後、巻き道分岐(7時39分)を経て、7時51分に中岳(2925m)山頂に着く。

ここまで来てようやく最終目的地である木曽駒ヶ岳がその姿を現すが、中岳同様に傾斜は緩そうであり、これなら何の問題もないだろう。一度、テント場のある頂上山荘(8時6分)まで下ると頂上はもう目の前であり、8時31分に木曽駒ヶ岳(2956.1m)の頂上に立つ。あまりの嬉しさに、珍しく近くにいた登山者に夫婦一緒の記念写真を撮ってもらった。

その後、山頂に建つ神社にお詣りしてから本日最初の大休止。実は、昨日の霧ヶ峰が俺の日本百名山50座目であり、本日、快晴の下で折り返しとなる51座目を踏むことができたのは誠に目出度い限り。前にも書いたとおり、おそらく完登は困難だろうが、無理をしない範囲で少しずつ数を増やしていければと思う。

さて、しばらく休んでいると次第に雲が上がってきてしまい、このへんが潮時と9時13分に下山に取り掛かる。宝剣岳は最初から諦めているので復路は往路を引き返すだけであり、頂上山荘(9時30分)~中岳(9時46分)~宝剣山荘(10時7分)~乗越浄土(10時13分)~八丁坂(10時55分)と歩いて11時5分に千畳敷駅に到着。GPSに記録された途中からの歩行距離は3.4kmだったが、最初からだと4.5kmくらいになるらしい。

ということで、帰りのロープウェイ~バスの連絡も極めてスムーズであり、ほとんど待ち時間なしで菅の台BCまで戻ってくる。その後も混雑の予想される中央道は岡谷ICで下りてしまい、下道を使って佐久南ICから上信越自動車道に入ったため、渋滞とは無縁で明るいうちに無事帰宅。今回の計画は、霧ヶ峰の天気がパッとしなかったことを除けばほぼ100点満点の出来であり、これに味を占めて今秋中にもう一度ぐらい別の山行を企画したいと思います。
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