室堂&立山旅行(第2日目)

今日は、妻&娘と一緒に立山で山歩きを楽しんでくる予定。

立山は雄山、大汝山、富士ノ折立という三つのピークから構成されており、浄土山との鞍部に位置する一ノ越から上ってこの三つのピークを制覇し、大走りで下山するというのが理想的なプラン。ただし、娘の実績から考えてこのコースはちょっと荷が重そうであり、まあ、雄山か大汝山までのピストンになるのが現実的なところだろう。

さて、午前6時からの朝食を済ませて7時ちょうどにみくりが池温泉を出発。昨晩は布団の中で激しい雨音を二度ほど聞いた覚えがあるが、それは俺の悪夢の中での出来事だったらしく、上空には雲一つ無い最高の青空が広がっている。歩き始めて間もなく、別山の向こうに剱岳が見えているのを妻&娘に教えてあげたが、何故か妻は納得がいかない様子。後ほど分かったことだが、彼女は剱岳槍ヶ岳を混同していたらしい。

その後も昨日はガスの中だった血の池や雷鳥荘の位置関係を確認しながら歩いて7時25分に立山室堂。“日本最古の山小屋”という標示があったが、まだ開いていないようなので見学は後回しにして一ノ越へと続く石畳状のルートを進んでいく。消え残った雪渓(7時54分)を渡ったあたりからは雷鳥の姿を探しながら歩いたが、天気が良すぎることもあって出会えたのはホシガラスだけだった。

祓堂(8時17分)を過ぎて8時39分に一ノ越に到着。この頃になると雲に追い付かれてしまったものの、雲海に浮かんだ槍穂を眺めるのもまた一興であり、ベンチに座って本日最初の大休止。娘もまだまだ元気いっぱいのようであり、これなら大丈夫だろうということでいよいよ最後の岩だらけの急斜面に挑む(8時57分)。

人気のハイキングコースのため前後に登山者の姿は絶えないが、ルートは特に定まっていないらしく、各自の判断で楽そうなところを選んで上っていけば良い。途中に建っている小さな祠には表示がないためどれが中間地点(=三ノ越)なのか分からないが、しばらくすると雄山神社社務所が見えてくるので心配無用。10時38分、ついに一等三角点「立山」(2991.6m)のところにたどり着いた。

社務所前のベンチでは大勢の登山者が休憩しており、我々も空いているところを見つけて腰を下ろす。妻&娘の顔には達成感を示す会心の笑顔が浮かんでいるが、それは同時にここが彼女たちの最終目的地であることを力強く物語っており、立山の最高地点である大汝山には何の未練も無いらしい。

まあ、こうなることは十分予想できていたので、ここから先は予定どおり(?)俺の単独行。一人寂しくベンチを立つ(10時43分)と狭い山道を歩いて10時58分に大汝山(3015m)に到着し、証拠写真を撮ってから映画のロケ地にもなった大汝休憩所(11時1分)を経由して妻&娘の元に戻ると時刻は11時14分。単独行の所要時間は31分だった。

さて、宿で用意してもらったお弁当で空腹を癒やしていると、先程までは満員だったという登拝者の姿が少なくなってきたので、そのスキを狙って峰本社へ。鳥居のところで登拝料(@500円)を支払い、石段を上ったところに建つ祠の前でお祓いをしてもらうのだが、ようやくここまで来て「雄山頂上(標高3003M)」の標識を発見することが出来た。

これで任務はすべて完了したので11時51分に下山に取り掛かる。あらかじめ落石を起こすことの危険性を十分注意しておいたので娘のスピードは一段とゆっくりだが、おかげで落石も尻餅もなしで13時22分に一ノ越まで下りてくる。ホッとしてベンチで休んでいると上の方から“人が頭から血を流して倒れている”という情報が入り、レスキュー関係者が慌ただしく出動。やっぱりガレ場はヘルメット必携かなあ。

13時46分に再出発し、祓堂(13時57分)を経て立山室堂(14時30分)まで戻ってくる。今度は扉が開いていたので中を見学できたのだが、内部に設備らしき物は一切見当たらず、昔の山小屋ってただ寝るためだけの施設だったみたい。宿に着いたのは15時3分だったが、妻&娘とも最後までバテること無く、楽しく山歩きを終了。本日の総歩行距離は8.6kmだった。

ということで、妻&娘に雷鳥を見せられなかったことが唯一の心残りだが、運良く(?)好天に恵まれてしまったのだからご勘弁願いたい。今日は土曜日なので宿の温泉や食堂は昨日よりも混んでいたが、山歩きの疲れもあってか布団に横になると間もなく就眠。部屋の蛍光灯は娘が消してくれたそうです。