室堂&立山旅行(第1日目)

今日は、妻&娘と一緒に2泊3日の日程で室堂&立山旅行に出掛ける日。

以前、剱岳を計画したときにその玄関口でもある室堂についていろいろ調べてみたのだが、“こんな素敵な観光地に一人で行くのはもったいない”ということで、そのときは反対側の早月尾根から登ることにした。それから早3年、ようやく念願の日が訪れたものの、あいかわらず天候は不安定な上に台風まで加わって先行きは全くの不透明。雨に祟られた先日の月山の二の舞にならないことを願いつつ、午前9時半頃に扇沢駅の駐車場に着く。

平日なので駅から一番遠い無料駐車場にはまだ十分余裕があり、そこから着替え等を詰め込んだザックを各自担いで駅舎へと向かう。俺はテント泊用に購入しておいた安物ザックの試用を兼ねており、久しぶりの大容量ザックに足取りは少々おぼつかないが、まあ、そのうちに慣れてくるだろう。

さて、10時発のトロリーバスは間もなくトンネルに入ってしまうので景色は全く見られないが、次の黒部ダム駅に着いて220段の階段を上った先にあるダム展望台からは巨大なダムと周囲の山々の大展望。扇沢駅では雲が多かったものの、後立山連峰のこちら側にはスッキリとした青空が広がっており、明日歩く予定の立山も良く見える。妻からは“今日歩きたかったでしょう?”と図星を指されてしまった。

レストハウスで名物のダムカレー(=湖水をマネて緑がかっているが味は普通。正直、あまり美味くない。)を食べた後は、ケーブルカー〜ロープウェイ〜トロリーバスと乗り継いで12時25分に室堂到着。ところが駅舎を一歩出ると大観峰までの抜けるような青空は何処へやら、周囲は白いガスに包まれていて10m先も見渡せない有様。

幸いコンクリートで石畳状になった歩道が整備されており、ガスの中でも迷うことなく2日間の宿泊先である「みくりが池温泉」に到着。チェックインにはまだ時間があったが、フロントの話ではもう入室可能ということですぐに2階の個室に案内される。TVもない6畳の和室であるが、スマホは繋がるしコンセントもあるので娘のヒマつぶしには何とか対応できそう。

一時間くらい部屋でゴロゴロしていたが、あまりの退屈さには耐えきれず妻を誘って散歩に出てみる。周囲のガスは相変わらずであり、エンマ台や血の池といった標識の隣に立ってもほとんど何も見えない。仕方がないので雷鳥荘の喫茶室に上がり込み、“(アウトドア生活とは無縁だった)10年前にはこんなところへ来るなんて思ってもみなかったねえ”と話しながらカフェオレとお汁粉のティータイム(?)を楽しんだ。

さて、宿に戻ってまたゴロゴロしていると16時半頃に突然窓の外が明るくなる。慌てて外に出てみるとガスは急速に上がっていくようであり、みるみるうちに浄土山や雄山、大汝山といった山々が姿を現してくる。妻と一緒に再びエンマ台まで行ってみたが、今度は噴煙を上げる地獄谷の様子をしっかり見下ろすことが出来た。

ということで、夕食後には夕日が雲海を染める様子を眺めながら明日歩くことになるルートを娘に説明。内心どう思っているかは分からないが、少なくとも彼女の顔には笑顔が浮かんでいるようであり、明日の晴天と彼女の健闘を祈念して早めに床に就きました。