富士見下からアヤメ平

今日は、妻と一緒に尾瀬のアヤメ平周辺を歩いて来た。

ここ数年、夏場の天気がパッとしないという状況が続いており、今年の8月も雨天続き。今日は久しぶりに晴れそうなのだが、夫婦そろって衰えきった足腰に長丁場の山歩きは無理であり、半月前に企画したまま雨天順延になっていた楽チンコースを歩いてみようということで、午前7時半頃に富士見下の駐車場(?)に着く。

利用者は少ないという話だったが、今日はたまたま道路に砂利を敷くための土木作業が行われており、重機のエンジン音が鳴り響く中を7時47分にスタート。まあ、喧しいのは間違いないが、我々の山歩きが続けられるのもこういった地道な作業のおかげであり、不満を口にしてはバチが当たる。

さて、しばらくは平坦な砂利道が続くかと思っていたが、“十二曲り”と呼ばれるクネクネ道にはそれなりの傾斜が付いており、うん、これなら我々のリハビリにはもってこい。ようやく傾斜が収まったところが田代原(8時31分)であり、水場のある元休憩所(9時4分)〜意味不明のアヤメ平下(9時36分)と歩いて10時2分に富士見小屋に到着。

小屋自体は数年前に廃業しているが、その前のベンチには鳩待峠から歩いて来たらしい数名の登山者が休んでおり、我々も空いているベンチに腰を下ろして大休止。最近は妻がおにぎりを作ってくれることが多いのだが、これがコンビニのそれとは違ってちょうど良いボリュームであり、この習慣は長く続けてもらいたい。

しばらくすると鳩待峠方面からの団体さんが到着し、にわかに賑やかになってしまったため10時25分に再出発。ちょっとした階段を上ると目の前にはおまちかねの湿原(=富士見田代)が広がっており、テンションは急上昇。特に龍宮分岐のところにあるベンチからの眺めは絶景であり、可愛らしい池塘の向こうには双耳の燧ヶ岳が聳えている。

そのまま木道を歩いて行くと10時53分に最終目的地のアヤメ平(1969m)に着く。半月前には満開だったはずのキンコウカは花弁が落ちて“がく”だけになっていたが、それが一足早い高原の秋の訪れを告げているようで雰囲気的にはなかなか悪くない。勿論、満開のキンコウカもいつか見てみたいけどね。

10分くらいベンチからの眺めを楽しんだ後、アヤメ平の西端(11時18分)まで歩いたところでUターン。結局、至仏山の山頂は最後まで雲に隠れたままだったが下界のガスはすっかり消えたようであり、富士見小屋まで引き返す途中、富士見下から歩いて来た道筋を何カ所か見下ろすことが出来る。

小屋(11時39分)から先も往路を引き返すだけであるが、上から見下ろせたのだから下からも見えるハズという妻の主張に従い、時々振り返っては先程歩いたばかりの稜線を確認しながらのんびり歩いて行く。すると、12時1分に着いたアヤメ平下の看板のところからはアヤメ平の南端と思われる稜線をはっきり視認することが出来、疑問は氷解。この付け足しのような“下”の文字にはそういう意味が込められていたんだね。

その後は、元休憩所(12時21分)〜馬洗渕(12時33分。往路では気付かなかった。)〜田代原(12時46分)と歩いて13時23分に駐車場まで戻ってくる。山歩きというには少々平坦過ぎるコースではあったが、本日の総歩行距離は14.5kmであり、まあ、リハビリとしては一応満足すべき結果だろう。

ということで、恒例の日帰り入浴には以前も利用した「わたすげのゆ」を選んでから無事帰宅。今回の新たな発見は、気を使わずに歩ける砂利道を妻とお互いの職場の近況等を交換しながら歩くのも悪くないなあということであり、機会があれば大清水から尾瀬沼までのルートも一度歩いてみようと思います。