越床峠から名草山

今日は、お手頃なロングコースの第23弾ということで、足利市佐野市の境界上に位置する名草山周辺を歩いてきた。

今日歩いたコースのうち、越床峠から山王山までの区間については「越床コース」として足利市のHPにも紹介されているのだが、距離が短いためにロングコースと呼ぶにはちょっと物足りない。ところが、最近、その山王山の北西に位置する三角点峰に名草山なる名前が付けられていることを知り、そこまで足を伸ばせば一応の目安にしている20km超えも夢では無いということで、午前7時50分頃に越床トンネルを抜けた先にある駐車場に到着する。

身支度を調えて7時55分に出発し、廃道となった舗装道路をしばらく歩いて行くと、予想していたより手前の所に“ハイキングコース入口”の看板が立っている。実は、以前に歩いた大小山〜大坊山縦走路と今日歩く尾根とを繋げるつもりもあったので、その看板の反対側にあるコンクリートが切れた部分を覗き込んでみると、案の定、“気の短い人”が付けたものと思われる踏み跡らしきものが見て取れる。

今日は時間的な余裕もたっぷりあるので、戯れ半分にその薄い踏み跡をたどってみるとしばらく先で明確な登山道と合流し、うん、ここが大小山〜大坊山縦走路で間違いないだろう。そのすぐ先の分岐には“越床駐車場、鳩の峰”と書かれたお手製の看板(8時12分)が掛っており、そこを左に入って再び越床峠まで下りていく。

着地地点は佐野市側のようであり、市境を超えて先程のハイキングコース入口(8時16分)まで引き返し、そこからハイキングコースに入る。おそらく正解はここを左なのだろうが、少しでも早く市境の尾根を歩きたいために右方向に進み、気の短い人が付けてくれた痕跡を頼りに段差を乗り越え、尾根上の山道にたどり着く。

さて、事前学習不足もあってここまでちょっとバタバタしてしまったが、一度コースに乗ってしまえばあとは気楽なものであり、明るい雑木林の中に付けられたハイキングコースを歩いて行くだけ。ちょっと物足りないかなあなんて思いながら歩いていると、それなりの急斜面を上って9時9分に鳩の峰(317m)に到着。その昔、ここには鳩峯山神社なるお社が建っていたらしい。

塩坂峠(9時21分)の先で301.4mの三角点(9時36分)までの初めての“お使い”を済ませると、次の小ピークには“朝日山”なる山名板(9時49分)が掛っている。そこからは二番目のお使いの目的地である寺久保山の姿を眺めることが出来、分岐(10時2分)を右手に入って10時24分に山頂(357.2m)到着。残念ながらこちらからの見晴らしは皆無だった。

10時44分にハイキングコースに復帰すると、間もなく尾根道は大網林道(10時46分)によって分断されてしまう。地形図によると、林道をちょっと左に進んだところに山王山への正式な登山口がありそうなのだが、下りてきた向かい側にも気の短い人が付けてくれた踏み跡らしきものが認められ、そこに入って急な斜面を藪をコギながら上っていく。

平らになったところには石の祠(10時56分)が建っており、山名板もあったのでそこが山頂だと思い込んで自宅に経過報告を入れてみたが、祠からちょっと進んだところにも山王山(387m)の山名板(10時59分)が2枚掛っており、う〜ん、どう見てもこちらの方が高そうだなあ。

さて、市役所のHPで紹介されていたハイキングコースはここで終了であり、この先からは少々藪っぽい中に付けられた微かな踏み跡を慎重にたどっていく。尾根伝いなのでそんなに難しくは無いのだが、篠竹の藪で見通しが利かないところではGPSで方向を見定めなければならない。

昔の切通しらしきもの(11時30分)を何度か横切ると踏み跡は再び歩きやすくなっていき、須花峠のところで廃道(11時54分)に降り立つ。そこにあった手すりの付いた階段を上っていくと、鎧地蔵尊趾(11時56分)を経て12時1分に名草山(258.4m)に着く。可愛らしい山名板には“足利百名山”と記されていたが、足利市内には名前のある山が100座もあるんだろうか。

さて、特に見るべきものは無いものの、ここが本日の最終目的地であり、再出発(12時11分)後は峠の廃道まで引き返してそこを左折。事前学習によると、この峠には明治、大正、昭和に作られた3つの“須花トンネル”が存在するそうであるが、最初に見学できるのは県道208号線まで下りていく途中にある大正トンネル(12時17分)。

次の明治トンネルには県道から少し入らなくてはならないが、まあ、これが最後のお使いとだと思って12時21分に到着。見学後は身支度を街歩きモードに変更し、現役の昭和トンネル(12時29分。明るいし、歩道部分があるので安全)を通ってテクテク歩いていくと13時55分に駐車場に戻ってくる。本日の総歩行距離は20.8kmであり、3度のお使いが無かったら20km超えは難しかったに違いない。

ということで、名草山の先に続く尾根をさらに歩いて行くと以前歩いたことのある赤雪山にたどり着くのだが、そういえば赤雪山と多高山との間の尾根繋ぎも宿題として残されたままであり、う〜ん、これらの課題を一挙にクリアできる名案を練ってみたいと思います。