巻機山

今日は、(一日遅れではあるが)新たに制定された“山の日”を祝して(?)日本百名山の一つである巻機山を歩いてきた。

6月の谷川連峰主脈縦走以来、久しぶりの単独行であり、本来ならばもう少しホネのあるコースを歩かなければいけないのだが、まあ、お祝いだし、気温も高くなりそうだしということで、GWのときに行きそびれてしまったこの山を選択。世間的にはお盆休みに入っているところもあるので混雑がちょっと心配だったが、午前5時前に着いた桜坂駐車場はまだガラガラだった。

さて、身支度を調えて5時5分に歩き出す。トイレのある手前に車を止めたのだが、橋を渡った先にも駐車スペースは整備されており、その先にあるヌクビ沢・天狗尾根コースとの分岐(5時8分)を右折して初心者向けの井戸尾根コースに入る。上級者向けといわれるヌクビ沢・天狗尾根コースにも興味はあるが、沢歩きは未経験なので俺には手が出ない。

しばらくは見晴らしの無い山道を4合目(5時29分)〜5合目(5時47分)〜6合目(6時12分)と歩いて行くのだが、その間隔の長さがこのコース全体の長大さを現しているようで、う〜ん、なかなか大変そうだなあ。樹林帯を抜け出す(6時33分)とようやく周囲の素晴らしい景色を楽しめるようになり、6時48分に7合目到着。

ところが、そこから8合目(6時56分)までは10分とかからず、この“○合目”表示に対する不信感がにわかに湧いてくる。自宅で留守番をしている娘にLINEで経過報告(=快晴です!)を入れてから再び歩き出すと、“ニセ巻機山”の標識が立っている9合目(7時12分)にもあっさり着いてしまうが、その手前から本物の巻機山の山頂が見えており、もういい加減な(?)“○合目”表示に惑わされる心配は無い。

ニセ巻機山から木道を下ったところには避難小屋(7時17分)が建っており、その先には白いイワショウブの咲く湿原が広がっている。先日の会津駒ヶ岳に比べるとややアップダウンはあるが、青空の下に木道が続いている風景はとても美しく、それを上って7時34分に割引岳との分岐に着く。

そこには“巻機山頂”の標識が立っているが、事前学習によると本当の1967mピークはもう少し先にあるそうであり、7時41分に目印になっているケルンに到着。しかし、これではちょっとしまりが悪いので、そのまま歩き続けて7時54分に牛ヶ岳(1961.5m)に着くが、ここにも古びた木杭が一本立っているだけ。

念のためその一つ先のピークまで足を伸ばしてみたが、やはり牛ヶ岳の山頂はその木杭が立っている所らしく、どこで休憩を取ろうか悩みながら来た道を引き返す。その途中、休憩していたベテラン風の登山者の方から周囲の山々の名前を詳しく教えて頂き、2ヶ月前に歩いた谷川連峰主脈縦走コースを懐かしく目でたどる。

ケルン(8時14分)の先にある割引岳分岐(8時21分)のベンチにも先客が居たので、そのまま休まずに最後の目的地である割引岳を目指す。この頃になると早朝の冷気は完全に消え失せ、気温の上昇に悩まされるようになるが、8時35分に着いた割引岳(1930.8m)の山頂は無人であり、ようやくザックを下ろして大休止。

しかし、人気の日本百名山でそんな贅沢が長く許されるはずはなく、10分もしないうちに若いカップルがやってきたので、あわてて食べていた菓子パンを喉に押し込んで彼等に山頂を譲り渡す。もっとも、その後間もなく割引岳を目指す登山者2名と相次いですれ違ったので、若いカップルが山頂を独占できたのもそう長い時間では無かったのだが…

さて、後は来た道を引き返すだけであり、8合目で休憩を取ったくらいで11時10分に駐車場まで戻ってくる。本日の総歩行距離は14.5kmと平凡な記録であったが、暑さに苦しんだ復路では熱中症にならないように水分をガブ飲み。結果、持参した2.3リットルのうち1.8リットルを消費することになったが、何とか無事に戻って来ることが出来た。

再出発(8時46分)〜分岐(9時00分)〜避難小屋(9時12分)〜9合目(9時19分)〜8合目(9時27分)〜7合目(9時37分)〜6合目(10時7分)〜5合目(10時32分)〜3号5勺(10時52分)〜ヌクビ沢・天狗尾根コース分岐(11時6分)〜駐車場(11時10分)

ということで、復路ではこれから山頂を目指す多くの登山者とすれ違うことになったが、この暑さの中を歩くのはさぞかし大変だろうなあ。皆が寝ている真夜中に車を走らせるのは辛いけど、涼しいうちに上りを済ませてしまえるので、夏場の山歩きはやはり早起きがオススメです。