金時山

今日は、妻と一緒に神奈川県の箱根にある金時山を歩いてきた。

自宅から圏央道を使って東名高速へ入る場合、一部区間だけ一般道を使わなければならないのがとても面倒だったのだが、10月31日に白岡菖蒲IC〜桶川北本IC間が開通したことによりこの問題もすべて解消。

その記念も兼ねて、富士山の展望台として有名な金時山を歩いてみようと夜明け前に自宅を出発するが、“カーナビの設定ミス”、“濃霧”という悪条件に加えて車内での会話に熱中し過ぎてしまい、久喜白岡JCTを直進してしまうという痛恨のミス。まだ都内の渋滞が始まる前だったので致命傷にはならなかったが、公時神社前にある無料駐車場に到着したのは午前7時半頃のことだった。

予定より遅くなってしまったが、さほど広くない駐車場にはたまたま1台分の空きがあり、そこに車を止めて7時47分に出発。車に置き忘れたストックを取りに戻った後、公時神社(7時51分)の境内にある大きな鉞の前で写真を撮ったり、道中の安全を祈念したりしてから登山道へ入る。

最初の頃は、金時手鞠石(8時00分)や金時宿り石(8時15分)といった巨石を眺めながら歩けるのだが、その後しばらくは見晴しのない樹林帯の中のルートを黙々と上っていく。ようやく周囲が明るくなってきたところで後ろを振り返ると、噴煙を上げる大涌谷芦ノ湖の景色が目に入りテンション上昇。金時山を含む外輪山の様子が一望できるようになると、間もなく明神ヶ岳分岐(8時52分)に着く。

ここまで上ってきても富士山の姿を拝めないのはやや意外だったが、上空にはきれいな青空が広がっており、山頂からの眺めはさぞかし絶品だろう。しかし、そんなはやる気持ちも妻のマイペースに影響を与えることは出来ず、いつもどおりのんびり歩いて9時18分に金時山(1212.4m)の山頂に到着。

ところが、肝心の富士山はというと裾野の一部が見えているだけであり、山頂を含む残りの大部分には雲がまとわりついているような状態。夫婦揃って思わず絶句してしまうが、幸い雲はゆっくり移動しているようであり、20分くらい待っていると雲の合間から山頂が望めるまでに状況は改善されていく。

その間、大勢の登山者で賑わう山頂でのんびり休憩したのだが、売店(?)が二つもある山頂は完全な観光地。おそらく単独で訪れていたら10分間くらいが限界だったかもしれないが、今日は夫婦連れということで観光気分を満喫し、名物のなめこ汁を食べたり、“天下の秀峰 金時山”の前で記念写真を撮ってもらったりしてから、10時20分に下山に取り掛かる。

さて、下山は乙女峠を経由するルートを選択。長尾山(11時10分)の前後を除き、傾斜の緩やかな山道をゆっくり下っていくのだが、観光地のわりには登山道はあまり整備されておらず、木の根がむき出しになったような箇所も散見される。乙女峠(11時29分)を左折すると他の登山者の姿も見えなくなり、12時14分に乙女口。最後は舗装道を歩いて12時26分に駐車場に戻ってくる。本日の総歩行距離は6.5kmだった。

ということで、登山者の数が多いのは別に構わないのだが、山頂付近で聞こえてくる“美しい国”の兵隊さんたちがぶっ放す大砲(?)の音や、乙女峠を通過する自動車の騒音の方はあまり嬉しくないなあ。なお、日帰り温泉に利用させて頂いた乙女山荘の感想については、都合により省略させて頂きます。