金精山〜白根山

白根山もいろいろな登り方が楽しめる山であるが、今回は金精峠から金精山を経由して登るコースに初挑戦。当初、もっと早い時期に登る予定だったのだが、7月頃、国境平付近で熊の目撃事例があったため、今日まで様子を見ていた。

ところが、スタート地点となる金精トンネル手前の駐車場に着いたところで持参した熊スズが一個しかないことに気付き、ちょっと焦る。いや、チキンな俺は熊が怖い場所では熊スズを2個付けることにしていたのだが、よりによって今日は音の鳴りの悪い方しか持って来なかった。

とはいっても、今更引き返す訳にもいかないので、少々の不安な気持ちを胸に6時13分に駐車場を出発。いきなりの急坂の連続を我慢して上り続けると約20分で金精峠(6時33分)に到着する。この先も所々でハシゴ等の設置された急な上りがあるが、あまり高度はないので恐怖心は感じない。足を滑らせないよう慎重に先に進んで7時ちょうどに金精山(2,244m)の山頂に立つことが出来た。

さて、ここから先は熊の出没地帯(?)ということで、時々立ち止まっては鳴りの悪い熊スズをジャラジャラいわせながら国境平(7時15分)を経由して7時34分に五色山に辿り着く。ここまで上がってくれば一安心とホッとして改めて景色を眺めてみると、右手には五色沼の向こうにこれから登る白根山が堂々と聳えており、左手には男体山、女峰山等々のお姿を一望することが出来る。

日頃、あまり風景には興味を抱かない俺であるが、紅葉に色づき始めたこの絶景には(携帯じゃない)カメラを持って来なかったことをちょっと後悔したくらい。そんな気持ちの良い景色の中を前白根山(7時54分)まで歩いていくと、コースは一転して下りとなり、8時14分、避難小屋のところまで下りてくる。

ここから先は再び上りとなって白根山の山頂を目指す訳であるが、この斜面は下るよりも上る方が圧倒的に楽であり、去年、浮石に気を使いながら怖々下りてきたルートを、今回はズンズンといった調子で上って行く。8時55分に2度目となる白根山(2,578m)の山頂に到着するが、ここは狭いので、そのひとつ先のピークまで進んでから、本日、最初の休憩を取った。

15分ほど景色を楽しんだ後、下山に取り掛かる。弥陀ヶ池の方向に向かって下りて行くルートは、やはり上るよりもずっと楽チンであり、今後、白根山に登るのはこのコースしか考えられないなと思いながら、途中、座禅山(9時38分。山頂の見晴らしはない。)に立ち寄ってから9時43分に弥陀ヶ池へ。

さて、当初の予定ではここから五色山方面に戻るつもりだったが、その先は来た道を戻るだけで面白くないし、熊のこともちょっとだけ心配。そこで、急遽予定を変更し、一度菅沼の駐車場まで出て、その先から金精峠に向かうことにした。去年も往復した菅沼までのルートは何の問題もなく、10時49分に菅沼駐車場到着。

車道まで出て100mくらい進むと右手に金精峠方面への標識(10時51分)があり、ここから再び山歩きが始まる。しかし、このルートはそれまでのルートに比べると利用頻度が圧倒的に少なそうであり、藪コギという程ではないが道の左右両側には雑草が欝蒼と茂っていてあまり気分の良いところではない。

まあ、上り自体は大したこと無いのだが、金精山の裏側ということで辺りは薄暗く(=GPSログもかなり乱れている。)、ちょっと後悔が入ったりするためにペースは上がらない。11時33分にようやく本日2度目の金精峠へと辿り着き、11時55分に出発地点の駐車場に戻って来ることが出来た。

ということで、全体で6時間弱のコースは(最後の菅沼駐車場〜金精峠を除き)なかなか快適であり、特に五色山の手前から前白根山までの尾根歩きは最高の気分。白根山には、もう一つ、湯元から登るという超ロングコースがあるので、もう少し自信がついたらそれにも挑戦してみようと思います。